「かおりカメラ」開発、香りをグラフで可視化
香りを瞬時にグラフで「見える化」します――。豊橋技術科学大学やアロマビット(東京・中央)などで構成するコンソーシアムは5日、特殊な膜を使ったセンサーで香り成分を感知し、グラフとして可視化する「かおりカメラ」を共同開発したと発表した。医療分野や食品の衛生管理などに応用できるという。

同大が開発した半導体センサーチップに化学物質を感知する特殊な膜を貼り付けた。空気中をただよう複数の香り成分を吸着して感知すると五角形のグラフで表示する。
香りのパターンを蓄積することで、呼気を使った健康診断技術の開発や食品の劣化具合の診断などに活用できるとみている。数年かけて小型化を進め、スマートフォンなどへの搭載も目指す。
開発に関わった同大の沢田和明教授は「香りをかいだときの人間の鼻と同じ仕組みで香りのパターンを示すことができ、様々な分野への応用が期待できる」と話した。