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日銀、しぼむ政策調整論 金利低下でも国債購入減らさず

2018/4/4 22:31
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日銀の政策調整観測が金融市場で急速にしぼんでいる。年明けから円高圧力がやまず、物価上昇への逆風として意識されてきたためだ。日銀も政策調整をにおわせる発言を減らし、最近は長期金利が下がっても国債購入の減額を見送っている。円高の主因である世界貿易の不透明感には日銀も打つ手がなく、身動きがとれなくなっている。

長期金利の低下が続いている。4日の10年債は0.03%と、7カ月ぶりのマイナスが視野に入り、20年債も0.505%と1年4カ月ぶりの低水準にある。貿易摩擦などによる米長期金利の上昇一服で、東京市場にも金利低下が波及している。

興味深いのは日銀の動きだ。日銀は長期金利が0%程度で推移するよう国債の購入量を調節している。昨年は0.0%台前半に下がると国債購入量を減らし、金利を安定させてきた。ところが最近は金利低下でも動かない。2日の超長期債、4日の長期債のオペでも、久々の低金利なのに、購入額を据え置いた。

なぜ日銀は振る舞いを変えたのか。債券トレーダーの多くは「円高懸念が解消されるまで、日銀は減額にかなり慎重にならざるをえない」と声をそろえる。背景には日銀が3カ月前に苦い経験をしたことがある。

1月9日に超長期国債の購入をわずかに減らしたところ、海外投資家が「金融緩和修正の布石だ」と受け止め、外国為替市場で円高が進んだ。日銀にはそうした意図はなかったが、真意がどうであれ円高にふれたのは事実で、日銀内で動揺が広がった。金利を維持するために忠実に減額しても、下手に円高を招けば物価に影響が出るためだ。

足元の円相場は1ドル=106円台。昨年末と比べると6円も円高だ。グラフにあるように、物価上昇率は円相場の前年同月比の差とおおむね半年~1年遅れで連動する。今の円高基調の為替レートが続けば、物価上昇は加速どころか鈍化することも現実味を帯びる。

昨年末にかけては日銀内で長期金利の誘導目標の引き上げを探ろうとする機運が一部で芽生えていた。金融緩和が長期化する副作用に配慮するためだ。だが「消費者物価指数(CPI、生鮮食品とエネルギー除く)が1%にも届かない段階での金利調整は市場の理解を得られない」(幹部)。円高進行とともに政策調整論も大きく後退した。

雨宮正佳副総裁は3月の就任会見で金利調整について「今の段階で議論するのは本当に時期尚早だ」と強調した。雨宮氏は3月まで理事として金融政策の立案に携わっており、黒田東彦総裁とスタンスは一致している。

問題はむしろ、さらに円高が進んだときの対応だろう。最近は金融政策決定会合で「金融緩和の余地はそれほど大きくない」といった議論が増えている。「米中摩擦が落ち着き、円安基調へと戻ることを祈るしかない」。日銀内ではこんな苦しい声も漏れる。

9日には黒田総裁が再任され、新体制がスタートする。だが、5年前に市場にサプライズを与えたような攻めの姿勢はもはやとれない。外部環境の行方を注視しながら、粘り強く現状の金融緩和を続けるという構図が長期化する気配だ。

(後藤達也)

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