2019年9月23日(月)

「象牙Gメン」配置 違法取引の監視強化、環境省

2018/4/4 20:55
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ワシントン条約で国際取引が禁止されている象牙の密輸を防ごうと、環境省は4月から順次、全国4カ所の地方環境事務所に専門職員「象牙Gメン」を新たに配置する。取扱業者らが違法取引をしていないかどうか立ち入り調査や指導を行う。6月に施行される改正種の保存法で取扱業者への規制や罰則を重くすることに伴い、違法取引への監視を強化する。

警視庁が押収した象牙(同庁提供)

象牙はワシントン条約に基づき1990年に国際取引が禁止されたが、現在も年間2万頭以上のアフリカゾウが象牙目的の密猟の犠牲になっていると推定されている。

象牙取引の禁止を求める国際世論の高まりを受けて米国など多くの国が国内市場を閉鎖する一方、日本は「適切に管理されている」と維持。輸出入禁止前に持ち込まれたものなどに限り国内取引が認められている。

ただ、象牙は中国では縁起が良いなどとして人気があり、国内の取扱業者の間では国外への持ち出しを黙認する形で土産物として販売する行為が横行しているという。警察による違法取引の摘発も相次いでいる。環境省などが2017年11月に公表した報告書によると、日本から輸出された象牙が中国の税関で差し止められた事例が11~16年に100件超あった。

環境保護団体の世界自然保護基金(WWF)ジャパンによると、11~16年に2.4トン以上の象牙が日本から中国などに密輸されたという。一部の国内取引を認めている日本に対しては、国際世論から「違法取引の温床になっている」との批判が上がっている。このため、環境省は監視体制の強化を対外的に示そうと、改正種の保存法で取扱業者への罰則を重くし、象牙Gメンも運用することにした。

象牙Gメンは関東、中部、近畿、九州の各地方環境事務所に1人ずつ配置。取扱業者に出向いて象牙が国に届け出をしているものか確認し、違法性があった場合は立ち入り検査や指導を行う。

これまでは人手が足りず、立ち入り検査のたびに東京から専門職員を派遣していたが、各地に専門職員を常駐させることで地域ごとにより細かく監視するという。

6月から施行される改正種の保存法は、象牙の取扱業者を登録制にし、登録時の書類などに虚偽があれば登録を取り消す。国に未届けで売買すると、現在は50万円以下の罰金が科されるが、改正後は個人で5年以下の懲役または500万円以下の罰金、法人で1億円以下の罰金が科される。

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