日本マイクロソフトと熊本市が働き方改革、AIやクラウドで

2018/4/3 15:49
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日本マイクロソフトと熊本市は3日、クラウドサービスや人工知能(AI)を活用して、職員の働き方改革に取り組むと発表した。AIの助言をもとに仕事の負荷が大きい職員の業務を削減したり、業務サービス「マイクロソフト365」を採用して対話サービス「スカイプ」で市民からの問い合わせに対応したりする。仕事の効率化で行政サービスを向上させると同時に、熊本地震からの復興にもつなげる。

クラウドやAIで業務を改善する((右)が熊本市の大西市長、(左)が日本マイクロソフトの平野社長)

2019年4月から運用を始める。熊本市は5年間で47億円を投じる。業務効率の向上には生産性の高さをAIで分析するマイクロソフト365の「マイアナリティクス」機能を使う。例えば、同じ会議に参加する頻度が高い複数の職員がいる場合、会議への出席を分担することをAIが助言する。

書類などの資料はクラウドで管理し、探す時間などを短縮する。熊本市の大西一史市長は「全職員が書類を探す時間を1日あたり10分減らすと年間6億円の経費削減になる」と述べた。市民向けサービスもスカイプなどIT(情報技術)を活用し、遠隔で対応できるようにする。

行政に従事する職員だけでなく、学校で働く教職員向けにも基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」を搭載した端末を配布し、資料を電子化することで印刷コストを減らす。日本マイクロソフトの平野拓也社長は「クラウドとAIを使って行政と教育のIT環境を整備するという意味で、地方自治体として最大規模の取り組みとなる」と述べた。

日本マイクロソフトは16年4月の熊本地震発生以降、熊本市を積極的に支援してきた。避難所や物資拠点、行政施設をITを使って連携させるといった取り組みを続けてきたことが、今回のサービス導入につながったという。大西市長は「ヒト・モノ・カネと情報をいかに効率的に投入し、働き方改革と復興を加速させるかがカギだ」と述べた。

自治体は大手民間企業と比べて、システムのIT化が遅れているとされる。今回の熊本市と日本マイクロソフトの取り組みの成果によっては、自治体の行政サービスを大きく変えるきっかけともなりそうだ。

(杜師康佑)

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