28の具体例で学ぶ 2018年トレンドカラーの組み合わせ

着る人のセンスが如実に現れるのが色の合わせだが、それだけに難しい問題ともいえる。でもご安心あれ。ここでは今季注目&定番の色をどのように合わせればいいのかを具体例とともに紹介。これを丸暗記しておけば色で悩むことはないはずだ。

【教えてくれた人】
カラープロデューサー 今井志保子さん
色で外見も内面も魅力的になれる独自のパーソナルカラー理論、「imaism」を開発。各メディアや商品開発など、多方面で活躍。著書に『男の価値は「色」で決まる!』(ソフトバンク新書)他。
Blue/青系を使った色合わせ
好感度No.1 男のワードローブの定番
誠実、聡明、爽やかでフレッシュなイメージをもたせてくれるブルー。長年、女性が男に着て欲しい色のNo.1だそう。空や海といった、人間の暮らす綺麗な自然のイメージもあることから、自ずと好感度が高まる効果がある。

1. パステル系のブルー×サッパリした白が爽やかコーデのお手本
「青に白の組み合わせは最強」という今井さん。例えばライトブルーのクルーネックに白シャツをイン。ボトムスもシンプルに白で揃えるだけで、爽やかコーデのお手本に。
2. 成功率100%! 絶対に失敗しない青の濃淡配色
ライトブルーのショートコート、青と白のボーダートップス、濃いめのブルーパンツで、爽やかかつ知的な印象に。同系色の濃淡コーデは失敗しにくく、青は鉄板でお洒落。
3. アースカラーを加え大人の気品が増すブルーコーデ
穏やかに見せる色合わせ。アウターに青、他は茶系のアースカラーを使うことで安定感を得ている。これはいわゆる自然界の配色。それゆえ落ち着きが感じられる効果も。
4. 都会的なミッドナイトブルーを思わせる洒脱さと色気
ネイビーに、黒、グレーで全体の明度を落とし、なおかつ各色で明度を揃える点がポイント。青を使いながら艶っぽさも出てくる配色で、全身モノトーンより誠実な印象も。
Natural/ナチュラルカラーを使った色合わせ
コロニアルの流れからのトレンドカラー
大地の色であり、羊毛や人肌など温もりをイメージさせるナチュラルカラー。決して目立つ色ではないが、人が安心して見ていられる色で、信頼感を高める効果もある。「とにかく嫌われない色と覚えてOKです」(今井さん)

5. フォ・カマイユと呼ばれる調和のとれた色合わせ
オフ白のトップスにベージュのボトムス。シンプルだが、非常に調和がよく、色彩用語でフォ・カマイユと呼ばれる。コントラストがない分、上質な素材使いがオススメ。
6. 濃いめのトーンでより知性が感じられる印象に
トップス→ボトムスとトーンを濃くしたナチュラルカラーのグラデーション。インナーに都会的で無機質なグレーを差すことで、着こなしの印象がキリっと引き締まる。
7. 濃いブラウンは大地の色使いで人に好かれやすい色
トップスとボトムスともにブラウントーンで、地に足のついた安定感のある印象。ただもっさりした雰囲気に陥らないよう、オフ白のインナーでコントラストを出すのが◎。
8. 大地の色と無機質なコンビネーションが小洒落ている
トップスは茶と緑で安心感のある大地の色。逆にパンツは無機質なグレーで、コントラストがお洒落。ポイントは明度を揃えること。色味が違ってもまとまりが出るのだ。
Terracotta/テラコッタ系を使った色合わせ
差し色、メインカラーでも注目のトレンドカラー
赤土やレンガの色であるテラコッタ。健康的なオレンジに近いため、親しみやすさも感じられる。また太陽に近い色でもあり、頼りがいあるイメージを作ることができる。幹事や司会進行など、人をまとめるシーンにもオススメ。

9. テラコッタメインのシンプルコーデは土っぽさの払拭を
「テラコッタは親しみやすい反面、田舎っぽく見える点に注意」(今井さん)。そこでボトムスに都会色のグレーパンツ、足元は抜け感ある白を使い、土っぽさを払拭しよう。
10. 感度の高いテラコッタアウターは抜け感を意識
テラコッタの羽織りコーデは、他のアイテムに明るいベーシックカラーを意識しよう。インナーにグレー、ボトムスは白のモノトーン使いで、抜け感をもたせて爽やかに。
11. 穏やかで洒脱なナチュラルなメリハリ
テラコッタのパンツを使った洒脱なコーデ。トップスと靴をナチュラルカラーで統一すると、大人っぽい穏やかなメリハリが生まれる。テラコッタパンツも悪目立ちしない。
12. コントラストと落ち着きもある高度な色合わせ
トップスのテラコッタ、ボトムスのオリーブによる着こなし。インナーは黒を合わせてよりシックに、足元は白で抜け感を。3アイテムの色の明るさを揃えるのがポイントだ。
Green/グリーン系を使った色合わせ
人が癒しを感じる色で協調性のある印象に
グリーン系は自然や森を想起させるカラーで、人が癒しやリラックス感を感じる色。服装としては穏やかに見せる効果がある。協調性のあるイメージも作りやすく、バランスをとりたいシーンやグループでの仕事にも重宝する。

13. 癒しの色×アースカラーでいい人ルックに
「いわば砂漠の中のオアシスのようなコーデ」(今井さん)。パンツにアースカラーを使い、グリーンの癒しを活かした色合わせだ。白で足元にそよ風のような抜け感を。
14. 相性のいいグリーン×グレーグラデ
グリーンに、グレーグラデが溶け込んだ着こなし。ビル(グレー)に街路樹(緑)といった普段見慣れた街のような安心感と、都会的なグレーグラデで、知的さも漂う。
15. 安心感と男らしさを備えた"地球配色"
「濃いめのオリーブに、茶系、白を合わせた、地球配色」(今井さん)。安心感に加えて、男らしさも感じさせる色合わせだ。白のインナーで軽快な抜けを作るのがマスト。
16. シャープなモノトーングラデがカーキと相性抜群
カーキのパンツに、スタイリッシュなグレー×黒のトップスという組み合わせ。カーキと黒は非常に相性がよく、センスのいい配色は人に受け入れられる、の好例とか。
Monotone/モノトーンを使った色合わせ
とにかく濃淡をつけることが大事
無彩色、色のない色であるモノトーン。近年のスタイルのトレンドだが、一つ間違えると怖い、潔癖、存在感がないといった印象に……。気を付けるべきは単色で着ないこと、つまり濃淡をつけること。すると失敗はほぼなくなる。

17. 爽やかな意外性がありつつ優しそうに見える
爽やかさを重視するなら白とグレー。黒はコントラストが強いため、避けるのがベター。白とグレーのコーデは意外性がありながら、シンプルで優しく見える利点もある。
18. 明るい、中間、濃い色合わせの基本を押さえたモノトーン
インナーの白、ジャケットのグレー、黒のボトムスの色合わせ。明るい、中間、濃いのスムーズな濃淡があるため、人の目に映るときに知性と優しさが感じさせるコーデだ。
19. いいパパに見られたいときはこの組み合わせ
コートとパンツの知的なモノトーンから、ベージュの温もりがのぞく。「これも明るい、中間、濃いの色使いの基本。いいパパに見られやすく、参観日の正解」(今井さん)。
20. 体型が気になる方も必見のIラインの法則
インナーとパンツは上下とも膨張色の白。これには、Iラインの法則となる黒のロングコートが◎。膨張する白を黒の羽織り物が引き締めて、とりわけスマートに見えるのだ。
Yellow/イエロー系を使った色合わせ
人を笑顔にさせ春の日差しにも見映えがいい
喜びの色であるイエロー系。例えばヒマワリ、ピカチュウ、ふなっしーと、人を笑顔にさせるアイコンカラーだ。寒い冬を越した、春の日差しにも見映えが抜群で、ぜひ重用したいところ。差し色としてもトレンドカラーである。

21. イエロー×ブルーは非常に相性がいい組み合わせの一つ
青空に映えるレモンのように、イエロー×ブルーは自然の法則の一つで、非常に相性がいい。今季はイエローのニットに、薄色のブルーデニムを爽やかに合わせてみては?
22. 明朗なイエローには知性を補うグレーも鉄板
明るくリラックス感のあるイエローカーディガンに、無機質で都会的なグレーパンツを合わせて知的な印象をプラス。イエローとグレーの明るさを合わせるのもコツ。
23. インナーは白よりも淡いベージュが大人の選択
濃いめのイエローであるマスタードは、ブラウンとの相性がいいことで知られる。ただ同系色ゆえ、インナーで抜け感を。ベージュはグラデ感もあり、白以上にお洒落な印象。
24. 明るさの流れがよくシンプルでもお洒落上級者
「イエロー×ベージュ×白の色合わせは、軽やかで小気味よくスタイリッシュ」(今井さん)。濃い、中間、明るいの流れもその要因。足元は色を使わず、白がスマート。
Pink/ピンク系を使った色合わせ
女性の仲間意識が得られる色スモーキーなピンクが旬
ピンクは女性の各年代で人気No.1。女性が多い場面、職場で着ると、仲間意識が高まりやすくなるとか。またバラ色の人生というように、幸福の象徴でもある。品格あるシニア世代が着てもお洒落で、若々しく見せる効果がある。

25. 淡いピンク×白は自分も周りも心が落ち着く色合わせ
ストロベリーシェイクのような淡いピンク×白。好感度が高く、フレッシュなイメージも演出できる。シンプルだが、自分も周りも安心できる色合わせとコーディネートだ。
26. 男らしさとマイルドなピンクが巧みに共演
ピンクのふんわりかわいいを抑えた着こなし。ブルゾンとパンツをグレーで硬派に引き締める。「ピンクのインナーは遊び心あるギンガムチェックもいいですね」(今井さん)
27. 落ち着きと若々しさ相反する要素をともに演出できる
オレンジがかったサーモンピンクのカーディガンは、落ち着きを感じさせ、穏やかな雰囲気作りにも重宝。ベージュ、ブラウンを合わせると、ピンクの若々しさも強調される。
28. 主役のピンクはグレーで手なずけよう
ビビッドなピンクポロをジャケットのインナーに。黒では主張が強いので、グレージャケットを選ぼう。ビビッドなピンクとケンカせず、装いのキーカラーとなってくれる。
撮影/平井敬治、岡田ナツ子、武蔵俊介 文/吉田巌(十万馬力)、安岡将文、桐田政隆 スタイリング/武内雅英(CODE) イラスト/TOMOYA
[MEN'S EX 2018年4月号の記事を再構成]