広島県府中町の町立府中中学校で2009年、卓球部の部活中に顧問の女性教員の指示で校舎の窓を開けようとして転落し、高次脳機能障害などの重い障害を負ったとして、元生徒の20代女性と両親が町に約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、広島地裁(龍見昇裁判長)は30日、約1億1千万円の支払いを命じた。
龍見裁判長は判決理由で、顧問が転落防止の措置を取っていなかったと指摘し、学校側に注意義務違反があったと判断した。
判決によると、顧問教員は校舎4階の廊下で上下段に分かれて設置された窓のうち、上段の窓を開けるよう女性に指示。女性は下段の窓枠に足を掛けた際にバランスを崩し、開いた状態の窓から約10メートル下に転落した。
〔共同〕