2018年12月14日(金)

ハンドル型電動車いす、鉄道利用を緩和 4月から
国交省

2018/3/30 21:51
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国土交通省は4月1日から、ハンドルが付いたタイプの電動車いすを鉄道で利用する際の基準を大幅に緩める。現在は国の制度で購入費の支給を受けた人や介護保険でレンタルしている人に限られているが、この条件をなくす。自費で買った人や訪日外国人も利用できるようになる。高齢者や障害者などから利用できる車いすの範囲拡大を求める要望が出ていた。

ハンドル型電動車いすは高齢者が移動に利用することも多い(写真は電動車いす安全普及協会提供)

電動車いすにはハンドル型のほかスティックで操作するタイプがあり、ハンドル型は「シニアカー」とも呼ばれる。電動車いす安全普及協会(浜松市)によると、毎年度2万台前後が出荷されている電動車いすの約7割がハンドル型。細かい手指の操作が難しい障害者や、歩行が困難な高齢者が多く使っている。

ハンドル型はスティック型に比べて重く、小回りがききにくい。鉄道各社は乗車時の転倒や他の乗客との接触トラブルなどの防止を理由に、国交省の定める基準に沿って自主的にルールを定めている。

現在の基準では、ハンドル型が鉄道を利用できるのは障害者自立支援法などに基づいて購入費を受給した人と、介護保険制度でレンタルしている人に限られる。4月から基準を見直し、この条件を撤廃。制度の対象になっていない人や、日本を訪れた外国人がハンドル型電動車いすで鉄道に乗れるようにする。

新幹線などデッキ付きの車両に乗る場合は、車体の性能条件として「寸法が長さ120センチ以下、幅70センチ以下」「速度は最大時速6キロ」「車体を引き上げるための取っ手がある」など7項目を満たす必要があった。4月からは寸法と小回りがきくことだけを条件とする。

国交省によると、通常の車いすやスティック型の電動車いすは鉄道利用に特別な制約はない。海外では一定の大きさや重量の範囲内であれば電動車いすはタイプを問わず乗車可能とし、利用者が法に基づく支援を受けているかどうかは条件としていない国も多い。

ハンドル型を自費で買った人などからは「なぜ乗れないのか」といった批判が寄せられていた。過去には外国人利用者が特急電車の乗車を拒まれた例もあったという。

同省は2016年11月に鉄道各社を交えた検討会を立ち上げ、乗車時の運用見直しを議論。20年の東京五輪・パラリンピック開催による訪日外国人の増加や高齢化の進展を見据え、今回の見直しを自主ルールに反映するよう鉄道各社に求める。

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