赤字企業の割合、7年連続で減 国税庁の16年度調査
2016年度に決算期を迎えた国内企業のうち赤字企業の割合は63.5%(15年度比0.8ポイント減)で、7年連続で減少したことが国税庁のサンプル調査で30日分かった。黒字企業の所得額は59兆4612億円(同3.9%増)となり、2年連続で過去最高を更新した。
調査は資本金や業種別に約166万5千社を抽出し、確定申告書などから国内企業の全体(約266万社)を推計した。赤字の企業は約169万社(同0.1%減)、黒字の企業は約97万社(同3.3%増)だった。
業種別で見ると、最も赤字企業の割合が低かったのは運輸通信公益事業の57.5%。これに建設業の57.6%、不動産業の60.1%が続いた。逆に赤字企業の割合が最も高かったのは出版印刷業(75.8%)。繊維工業74.5%で、料理飲食旅館業73.8%が続いた。
全体の営業収入金額は1450兆8100億円で15年度よりも1兆2572億円(0.1%)増えた。また交際費の支出額は3兆6270億円となり、同様に1432億円(4.1%)増えた。
調査は税収の見積もりや税務行政の基礎資料とするため、1951年分から実施している。〔共同〕