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英GKN、敵対的買収に株主が賛同 総額1.2兆円

【ロンドン=篠崎健太】英自動車部品大手GKNに敵対的M&A(合併・買収)を仕掛けていた英投資ファンドのメルローズ・インダストリーズは29日、GKNの株主の過半数から買収への賛同を得たと発表した。GKNの取締役会は結果を受け入れると表明し、総額81億ポンド(約1兆2千億円)の買収が前進する。英国の代表的な老舗メーカーの経営は転機を迎えた。

メルローズは1月に約70億ポンドでの買収を提案した。GKNは「企業価値を過小評価している」と拒否し、自動車事業と航空宇宙事業を分離する計画を明らかにした。2月には買収案に対抗し、粉末冶金といった非中核部門を売却するなどの成長戦略も公表した。一方、メルローズは3月12日に買収金額を引き上げて株主へ賛同を呼びかけ、攻防が激化していた。

メルローズは買収案への賛否を問う投票を29日まで募り、GKNの株主から議決権ベースで52%の賛成を確保した。

GKNは1759年に創業した鉄鋼会社が源流の老舗だ。2017年12月期の連結売上高は96億ポンド、世界で約6万人の従業員を抱える。自動車部品と航空機部品が二本柱で、欧州エアバスや独フォルクスワーゲン(VW)など欧米の大手メーカーと幅広い取引関係がある。

投票結果を受け、GKNは「大きくなる会社の成功に向け、取締役会はメルローズと協力するつもりだ」とのコメントを出した。メルローズのクリストファー・ミラー会長は声明で「才能ある社員と一緒に働くのを楽しみにしている」と述べ、買収後も研究開発(R&D)へ積極的な投資を維持する考えを強調した。

GKNは買収対抗策の一環として、自動車部品事業を米同業大手デーナと統合し、新会社をニューヨークとロンドンの証券取引所に上場させることで合意していた。メルローズは「株主にとって悪い取引だ」と反対しており、計画は見直される公算が大きい。

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