小林製薬、中国で医薬品製造に参入 「アンメルツ」など
小林製薬は29日、中国で医薬品の製造販売に参入すると発表した。医薬・日用品を製造販売する江蘇中丹集団(江蘇省)から子会社の全株式を6月に取得する。買収金額は非公開だが数億円とみられる。小林製薬の冷却シートやカイロなどは中国で人気が高く、現地で製造している。買収で消炎鎮痛剤「アンメルツ」などの医薬品を現地製造していく。
買収する江蘇中丹製薬の2016年12月期の売上高は2千万元(約3億4千万円)。軟こうなどの医薬品を製造して中国国内で販売している。
今後、買収先の製造拠点や販路を活用し、小林製薬が日本で手がける医薬品を中国内で製造販売する。10年後に中国の医薬品販売で40億円の売り上げを目指す。
小林製薬は冷却シートやカイロは中国人から人気が高く、訪日客のお土産の定番にもなっている。小林製薬も現地で製造販売をしており、17年12月期の中国売上高は67億円だった。ただ医薬品は規制のため、日本からの輸出も一部の地域に限られていた。
買収を通じて中国の現地生産に乗りだし商品の販売拡大を狙う。