2019年1月21日(月)

IMF、ロヒンギャ問題のリスク指摘 対ミャンマー
財政再建は評価

2018/3/29 19:29
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【ヤンゴン=新田裕一】国際通貨基金(IMF)は28日、ミャンマーに対する経済審査の報告書を公表し、イスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害問題が「国際開発金融や外国からの投資判断に影響する恐れがある」と懸念した。一方、アウン・サン・スー・チー政権の財政再建の取り組みは評価し、中期的には7%台の経済成長が可能だと見込んでいる。

報告書を審議したIMF理事会はロヒンギャ問題について「強く懸念する」と表明し、情勢安定に向けた迅速な対応を求めた。直接的な影響は限定的な地域にとどまるとしつつ「社会的なコストや影響の全体像は見通せない」と指摘した。

国際社会の非難を浴びるロヒンギャ問題の混迷が長引けば、援助資金や投資といった国外からの資金流入が滞り、マクロ経済に悪影響を及ぼす恐れがある。

報告書は、財政の健全化で、中央銀行の紙幣発行による赤字穴埋めが減り始めた点を評価した。徴税能力の強化や支出削減で、財政赤字は現政権発足の前後で国内総生産(GDP)比4.5%から2.5%に低下した。

経済成長を持続させるには、海外からの政府開発援助(ODA)や外国投資の誘致がますます重要になる。金融・インフラ整備・法制度など、多分野の改革を並行して進める「経済改革の第2波」が必要だと指摘した。

ミャンマー政府は、2016年に公表した12項目の経済政策の具体的な内容を示す「ミャンマー持続可能な開発プラン(MSDP)」の策定作業を進めており、近く発表する見込みだ。

IMFによると、ミャンマーの経済成長率は天候不順などが原因で16年度に5.9%に下落した。17年度は6.7%に回復すると予測する。

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