2019年6月26日(水)

交通や犯罪、災害情報のオープンデータ化で省庁に要望

2018/3/29 23:00
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第2回オープンデータ官民ラウンドテーブル

第2回オープンデータ官民ラウンドテーブル

省庁が所管する情報について企業がオープンデータとして利用できるよう求める「第2回オープンデータ官民ラウンドテーブル」が2018年3月27日に行われた。交通事故や犯罪発生、地質、災害時の避難所情報などについて、パスコなど3社・2団体が省庁の担当者に直接要望した。

このうちパスコは交通事故の発生位置や自動車の急ブレーキ箇所、通学路のデータについて、営利目的を含め無償で二次利用や機械処理が可能なオープンデータとして活用できるよう求めた。通学時間帯に自動車の急減速が多発している位置や、危険な道路状況を把握して安全な通学路の設定が可能になると訴えた。

警察庁は交通事故の発生日時や緯度・経度などについてCSVファイルでダウンロードできるよう各都道府県警に意見照会中としたうえで、「個人のプライバシーに一定の配慮をして公開を決定したい」と説明した。また国土交通省はETC2.0対応車載器のメーカーが収集できる急ブレーキ情報などについて、利用者が拒否しなければデフォルト設定でデータを公開できるよう求めると述べた。

ただ文部科学省は通学路のデータについて「体系的に整理されてなく、通学途中の児童・生徒を狙う不審者事案など機微な情報も含まれるため関係者の理解が必要」と説明した。これらに対して有識者などからは通学路のスクールゾーンは公開されているなどとして、「どこまでが機微な情報か国として仕分けのリーダーシップを発揮する役割がある」という指摘があった。

効率的な防犯活動のため犯罪予測アプリケーションを開発している梶田真実Singular Perturbations最高経営責任者(CEO)は、警視庁が1カ月ごとに公開している犯罪発生データを1日ごとの更新頻度に増やすよう求めた。警察庁は捜査上の支障が少ないひったくりや乗り物の盗難について、基準を設けて都道府県警察がCSVファイルでウェブ公開すると説明。「市民と一緒に犯罪を減らす取り組みができる」として、ほかの犯罪データや更新頻度についても検討すると述べた。

全国地質調査業協会連合会は、省庁や自治体、電力・ガス、鉄道といった公益事業者がそれぞれ地質調査によって収集したボーリング柱状データなど地盤の情報について、公開データや再利用可能なXML形式のデータが一部に限られていると訴えた。国交省などは「公開を目的としたものではない」などと説明したものの、遠藤紘一政府CIOが「個別目的で収集されたデータに光の当て方を変えて組み合わせると有益なデータになる」として、データ公開に向けて検討を求める場面もあった。

またラウンドテーブルでは有識者から、一般財団法人河川情報センターが利用者に実費負担を求めて専用回線で提供している雨量データについて、「課金していない国もあり、実費負担が必要となる理由に透明性が必要」という指摘があった。

さらに、内閣府が全国の自治体からとりまとめている災害時の指定避難所について、「災害が起きてから自治体が開設するか判断するので事前に公開すると混乱を招く」と説明したのに対し、有識者から「最終的な責任は自治体にあるが、情報をどこまで出すか自治体の判断尺度は国が示すべきだ」という意見も出た。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経 xTECH 2018年3月28日掲載]

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