「アレコ」背景画 全4幕一堂に 青森県立美術館
(おでかけスポット)

2018/3/30 10:00
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青森県立美術館(青森市)は2006年7月の開館以来、約400万人の来館者を集め、東北有数の人気を誇る。コレクションの目玉は20世紀を代表する画家、マルク・シャガールのバレエ「アレコ」の舞台背景画だ。開館記念展以来12年ぶり2回目となるシャガールの企画展も5月6日まで開催している。

アレコ背景画を常設展示するアレコホールではコンサートや演劇も定期開催する(青森市)

アレコ背景画は高さ約9メートル、幅約15メートルの巨大画だ。同美術館は全4幕のうち第1幕、第2幕、第4幕の3作品を所蔵し、高さ20メートルの巨大空間「アレコホール」の壁面に常設展示している。現在は残りの第3幕を米フィラデルフィア美術館から借用し、21年3月まで展示中。全4幕がそろうのは開館時以来だ。

アレコホールでは大きな空間を生かし、コンサートや演劇、舞踏などを定期的に開催。アレコ背景画に囲まれながら、音楽やパフォーミングアーツを楽しめるのも魅力だ。

現在開催中の企画展「シャガール 三次元の世界」は彫刻や陶器など立体作品70点、油彩画38点、水彩・素描・版画64点の計172作品を展示。立体作品のうち36点は日本初公開だ。東京、名古屋と巡回し、青森が最後になる。

杉本康雄館長は「アレコ背景画全4幕とシャガール展を同時に鑑賞できるのは今しかない。シャガールの神髄に触れられ、見応えがあるはずだ」と話す。

同美術館は日本最大級の縄文集落遺跡「三内丸山遺跡」の隣にある。建築家の青木淳氏が設計し、遺跡発掘現場の大きな溝(トレンチ)に白い蓋をかぶせた形になっている。

近年は青森県内外から毎年30万人前後が足を運び、東北の美術館では集客数がトップ級。外国人の来館者も増えている。

コレクションでは現代美術家の奈良美智氏、版画家の棟方志功、演劇や短歌、作詞、競馬評論などマルチに活躍した寺山修司、特撮テレビ番組「ウルトラマン」などに登場する怪獣やヒーローのデザインを担当した成田亨ら青森県にゆかりのある芸術家の作品も必見だ。

16年3月の北海道新幹線開業に合わせて新装開業し、奈良氏の常設展示室にはタマネギ頭の少女の大型立体作品などが新たに加わった。展示室からは奈良氏の作品で、同美術館のシンボルになっている高さ8.5メートルの「あおもり犬」の愛らしい姿がガラス越しに見られる。春に雪が解ければ、屋外通路でそばに行き、作品を触ることも可能だ。

(青森支局長 森晋也)

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