2019年4月20日(土)

サムスン、対中7300億円投資 メモリー現地生産倍増

2018/3/28 22:17
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【ソウル=山田健一】韓国サムスン電子は28日、中国内陸部の半導体工場に70億ドル(約7350億円)を投資すると発表した。スマートフォン(スマホ)などで画像や文書を記憶するNAND型フラッシュメモリーの生産能力を倍増させる。韓国にとって中国は最大の半導体輸出先。現地生産を増やして中国重視を鮮明にし、保護貿易の風潮が強まるなかでも中国で反サムスンの機運が出ないよう先手を打つ。

サムスンが内陸部の西安工場で開いた第2ラインの起工式(28日、中国陝西省)

サムスンは中国陝西省の西安工場で28日午前、第2ラインを設ける起工式を開いた。半導体部門を率いる金奇南(キム・ギナム)社長は「最高の半導体製品を顧客に届ける」と述べた。

18~20年の3年間に70億ドルを投じ、20年をメドに同工場の月産の生産能力を直径300ミリメートルのシリコンウエハー換算で現行比2倍の計22万枚に引き上げる。14年に完成した第1ラインは約1兆500億円を投じている。

地産地消の姿勢を中国政府にアピールする狙いもあり、データ容量を飛躍的に増やせる「3次元メモリー」の先端品を手がけるとみられる。

17年に韓国は過去最高の664億ドルの半導体を中国(香港含む)に輸出した。在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備問題で中韓両国の関係が悪化し、自動車産業などが打撃を受けるなかでも、半導体輸出は16年比68%と大幅に伸びた。高度な半導体をつくる技術が中国にまだ少ないためだ。

だが、中国政府は最近、巨額の資金を投じて国内半導体産業の育成に力を注ぐ。遠くないうちにサムスンが世界シェアで首位に立つ、2つのメモリー(DRAM、NAND)市場で中国メーカーの台頭が予想される。

中国メーカーに対して圧倒的な競争力を持つうちにスマホやデータセンターといったメモリーの主要顧客と結びつきを深め、収益基盤を固める。危機管理のためメモリー工場が韓国に集中する現状を改める必要もある。

NANDを巡っては世界2位の東芝と同3位の米ウエスタンデジタル(WD)が連合を組んでいる。WDはこのほど東芝と共同運営する日本の生産拠点に3年間で5000億円を投資する方針を決定。東芝と合算した投資額は1兆円を上回る。

両陣営が同じタイミングで多額の投資を決めた形で、NAND市場での競争が一段と激しくなる。一方、NANDは供給過剰懸念もある。大手による相次ぐ大型投資は好調な市況に水をさすリスクを秘める。

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