AIアナウンサーがニュース読む NHK、4月から - 日本経済新聞
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AIアナウンサーがニュース読む NHK、4月から

NHKに人工知能(AI)アナウンサーが登場する。26日、4月から一部の番組でニュース原稿をAIに読ませるサービスを始めると発表。記者が執筆した原稿を実際のアナウンサーの声をもとにした音声で読み上げる。

平日夜11時10分から放送している「ニュースチェック11」に週1回、CG(コンピューターグラフィックス)によるリポーターが登場し、5分ほど情報を伝える。将来的には災害時など急を要する場合にも対応できるようにしていく。

NHK放送技術研究所は、いつでも迅速かつ正確にニュースを伝えられるようにAIを活用したニュースの伝達方法を研究してきた。2018年2月の韓国・平昌五輪で、人間のアナウンサーに代わって、コンピューターが自動でスポーツ競技を実況する「ロボット実況」の技術を活用。大会の主催者が配信するリアルタイムの競技データから即時に実況内容を作成し、合成音声で読み上げられるため、競技の結果などを視聴者に素早く伝えることができた。

4月からニュース番組に採用する新サービス「ニュースのヨミ子」は、ロボット実況の技術をベースに、17年10月から開発を始めた。事前に同社に所属するアナウンサーに大量のニュース原稿を読んでもらい、録音した音声データを10万語の音素に分解。AIはNHKのウェブサイト上のニュース原稿をもとに音素を組み合わせて発声する。

また、AIには事前に全国の地名や固有名詞、アクセントなどを覚え込ませているため、正確にニュースを伝えられるという。NHKらしい丁寧なアナウンスができるようにしていき、「より一層多くの人にニュースに親しんでもらいたい」(NHK広報担当者)という。

また、同時にスマートフォン(スマホ)の専用サイトを開設する。アクセスすると、「ニュースのヨミ子」がスマホの画面上に現れるようになったり、拡張現実(AR)で一緒に写真を撮ったりすることができるようになる。視聴者が家にグーグルホームなどのスマートスピーカーを持っていれば、「ヨミ子」にニュースを音読してもらうことができる。

今後は、イントネーションやアクセントなどの発音能力の安定性やオペレーション技術を向上させていく予定。突発的なニュースにも素早く対応できるようにし、他の職員の仕事量を軽減させる効果も期待する。将来的にAIの機械学習が進んだ後は男性版AIアナウンサーの開発も進めていくことも検討していく。

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