中小型人気、ファン増につなげる 二輪車展示会でホンダなど新モデル

2018/3/23 21:00
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二輪車各社が排気量126~250ccの中小型バイクに力を入れている。都内で23日に開幕した国内最大の二輪車展示会「東京モーターサイクルショー」で、ホンダ川崎重工業は中小型バイクの新モデルを出展した。縮小し続ける二輪車市場で、手ごろな価格で大型バイクに近い走りを楽しめる中小型は若者や女性の人気を集める。各社は中小型を入り口にしてバイクファンを増やす戦略を描く。

モーターショーには女性や若い来場者の姿も目立った(23日、東京・江東)

「若者や女性がワクワクするモデルを販売する」。ホンダの販売子会社、ホンダモーターサイクルジャパン(東京・北)の加藤千明社長は23日、強調した。同社は排気量1000ccなど大型が中心だった主力の「CBシリーズ」に同250ccなどの中小型モデルを新たに追加し、今回の展示会に初出展した。

2017年の国内二輪車の販売台数は全体の4割超を占める原付きが大きく減少し、07年から5割近く落ち込んだ。ただ、販売台数で全体の1割強の中小型は、16年比22%増と大きく伸長した。排ガス規制による高価格化で原付きの販売減少が続く中、中小型の成長が目立つ。

中小型の魅力は何か。展示会に来た30歳代の女性は2年前から中小型を愛用し、「運転や扱いがしやすい」。大型のバイクに近い運転の楽しさがありながら、価格は7割程度と手ごろだ。車検がないため、維持費も安くすむ。08年に川崎重工業が発売した「Ninja250R」が人気の火付け役となった。

各社も積極的に市場開拓に乗り出している。17年にホンダやスズキが相次ぎ新モデルを発売した。ヤマハ発動機が販売するモデルも人気が続く。川崎重工業は今回の展示会で、軽量化などで走行性能や扱いやすさを高めた「Ninja250」の新モデルを初出展し、注目を集めた。

川崎重工業の販売子会社、カワサキモータースジャパン(兵庫県明石市)の寺西猛社長は「ライフスタイルを提案するようなビジネスが必要だ」と強調。バイクファンを育て、市場を維持していく戦略に出る。

ホンダは4月1日に、川崎重工業も19年度末までに中小型を含む全車種を取り扱う専売店をつくる。自動車の販売店のような広い店舗とし、黒や木目を基調とした内外装で高級感を演出。バイクに乗るというライフスタイルを消費者に訴える。

国内市場が縮むなか、各社はアジア市場での販売拡大を急ぐ。ただアジア市場も将来は成熟化し、日本と同じように二輪車離れが起こる可能性もある。世界市場で二輪車の成長を維持できるか。中小型を入り口にしたバイクファンづくりは、長期視点に立ったアジア戦略の布石でもある。(江口良輔)

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