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世界株安が再び加速 市場、貿易停滞リスク警戒

(更新)

トランプ米政権の保護主義的な通商政策に世界のマーケットが大きく揺さぶられている。22日の米国株の急落を皮切りに、23日は日本を含めたアジア株や欧州株が総崩れとなった。マネーは安全資産とされる円や先進国の国債に逃避し、円高と金利低下が進行。米中間の貿易戦争の様相が強まり、好調だった世界景気が失速するリスクを市場は警戒しはじめた。

900円超下げ、2万600円台で取引を終えた日経平均株価(23日午後、東京都中央区)

23日の東京株式市場でコマツやダイキン工業川崎重工業などが6%を超える下げを演じた。いずれも米中の売上比率が高く、世界景気に影響を受けやすい。この日は2月以降の株安局面でも底堅く推移していた東京エレクトロンなど半導体関連株も大きく売られた。

23日のアジア株は中国の上海総合指数が3%安となり、韓国株や香港株も大きく下げた。23日の欧州株は輸出産業の比率が高いドイツ株をはじめほぼ全面安となった。

代わって買われたのが安全資産とされている円や先進国の国債だ。23日の東京外国為替市場で円相場は約1年4カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。日本国債は長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが4カ月ぶりの水準に低下(債券価格は上昇)。米国債やドイツ国債にも資金が流入し、金利が低下した。

市場が恐れるのが世界貿易の停滞リスクだ。貿易の先行指標とされる世界コンテナ処理量指数は1月に前月比1.9%増え1年2カ月ぶりの高い伸び率となった。投資家は貿易量の拡大を理由にマネーを株に振り向けてきたが「米中衝突が深刻化すれば世界株高の前提が崩れる」(SMBC日興証券の山下友暢氏)との声が強まっている。

中でも日本は自動車や電機、機械など輸出産業の収益比率が高く世界景気の影響を受けやすい。中国から米国への製品の輸出が減ればハイテク製品に使われる日本の電子部品や素材の需要も落ち込む。日本総研の長野弘和氏は「中国と結びつきが強い東南アジアの景気減速も日本企業にとってはリスクだ」と話す。

みずほ銀行の唐鎌大輔氏は「トランプ政権は今後、日本の工業製品を狙い撃ちにした関税措置を発動するリスクもある」と指摘。1ドル=100円を超える円高もあり得るとみる。貿易停滞や円高は日本企業の業績に重荷だ。日経平均株価ベースのPER(株価収益率)が13倍を割るなど日本株の割安感を指摘する声もあるが、先行き不透明感から投資家は買いを入れづらくなっている。

株安・円高の進行に日本の当局は警戒を強めている。麻生太郎財務相は23日午後に「中国と米国の貿易を巡る話に過剰に市場が反応している」と述べ、市場の動きをけん制した。

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