2019年8月19日(月)

球場が呼んでいる(田尾安志)

フォローする

松坂と村田が秘める復活への覚悟

(1/2ページ)
2018/3/25 6:30
保存
共有
印刷
その他

米大リーグから上原浩治と青木宣親が日本に戻ってきた。それぞれ巨人、ヤクルトと古巣に復帰し、渡米前の雄姿を重ね合わせては「あのころの輝きを再び」と願っているファンは多いだろう。2人が今なお一線級の力を持つ一方、同じ元大リーガーでも全盛期をとうに過ぎてしまったのが松坂大輔だ。

「まだやれる」今の踏ん張りが今後の糧に

2015年に日本球界に復帰してソフトバンクに入ったが、右肩痛に苦しみ、昨年までの3年間でわずか1試合に投げただけ。去就が注目された中、今年1月に中日入りが決まった。推定年俸は1500万円。かつてレッドソックスとの独占交渉権を巡って約60億円という莫大な落札金を古巣の西武にもたらし、鳴り物入りで大リーグ入りしたころがずいぶん前のことに感じられる。

ただ、彼は今やお金でやっている選手ではない。「このまま終わりたくない」という意地と、「まだやれる」という自信が「選手・松坂」を支えているのだろう。衰えが顕著な中での現役続行はかっこ悪い、と思う人もいるだろうが、あれほどの実績を残した投手が「燃え尽きるまで」ともがく姿は、見方によってはかっこいいともいえる。

力は衰えても、現役にこだわり踏ん張る松坂を見るのは楽しい=共同

力は衰えても、現役にこだわり踏ん張る松坂を見るのは楽しい=共同

松坂のように長く日の当たるところを通ってきて、最後に苦しい思いをする選手は少なくない。ただ、長い目で見れば、その苦しみは人生の糧になるはずだ。松坂と同じく西武のエースとして活躍した渡辺久信などはその典型。選手として下り坂になってからヤクルトに移り、そこでも戦力外になると台湾に新天地を求めた。選手兼任コーチとして、言葉の壁に苦しみながらも選手の指導と技術の普及に努めた経験が、後に監督として復帰した西武でチームを日本一に導く礎になった。

松坂には、エースの座から降りた後の渡辺のような足跡をたどってもらいたい。力が衰えてなお、踏ん張って現役を続けることは並大抵のエネルギーではできない。そこはファンとしても見応えがあるところ。いいときは誰でも応援しやすいし、楽しいだろうが、瀬戸際で踏ん張っている姿を見るのも楽しい。

中日の森繁和監督は、松坂がプロ入りした1999年に西武の2軍投手コーチを務めていた。今は中日で編成の仕事をしているデニー(友利結)も、西武で松坂と同じ釜の飯を食っている。松坂の中日入りはそうした縁も関係しているだろう。森監督とすれば、松坂が勝つことはもちろん、彼の若い投手への影響力にも期待しているはず。百戦錬磨のベテランの存在は、チームの将来を背負う若手の範となる点で欠かせないものだからだ。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

プロ野球コラム

17年ドラフト会議

電子版トップスポーツトップ

球場が呼んでいる(田尾安志) 一覧

フォローする
連敗を止め、勝利投手の九里(右)とタッチを交わす広島・緒方監督だが、表情はあまり緩まない(15日)=共同共同

 セ・リーグ4連覇を目指す広島が苦しんでいる。最大で14あった貯金があれよあれよという間に減っていき、ついに借金生活に突入。首位巨人が快走しているだけに、余計に王者の失速ぶりが目立つ。
 昨季まで不動の …続き (7/21)

15日のオリックス戦で適時打を放ち、コーチとタッチを交わす阪神・大山。この直後、走塁でボーンヘッドを犯した=共同共同

 打率3割の打者でも、四死球などを除けば7割もの打席で凡退する。全力を尽くした上での失敗は次につながるから、それだけの凡退があってもチームはびくともしない。だが、怠慢さからくる凡ミスとなると話は違って …続き (6/23)

2月のキャンプで右肩を故障して以降、初めて打撃投手を務める松坂=共同共同

 中日の松坂大輔が渦中の人になっている。右肩痛からの復帰を目指すさなか、チームの練習日にリハビリ先の千葉でゴルフをしていたことが問題視され、球団から処分が科された。球団による選手の管理に関わってくる話 …続き (5/26)

ハイライト・スポーツ

[PR]

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。