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警察犬の慰霊碑、建立から50年 警視庁が慰霊祭

事件捜査に貢献した警察犬を供養する警視庁の慰霊祭が21日、東京都板橋区のペット霊園「東京家畜博愛院」であった。同院に警察犬をまつる慰霊碑が建立されて50年になる。きっかけは警察犬の能力を世に知らしめた1頭のシェパードと、その死を悼んだある少年の思いだった。

警察犬の慰霊祭で慰霊碑に向かい敬礼する警視庁鑑識課の担当者ら(21日、東京都板橋区)=共同

慰霊祭は毎年春と秋の彼岸に開かれる。この日は警視庁の鑑識課員ら37人が参列。約10日前に死んだ1頭を含む犬たちが埋葬された墓と慰霊碑に生花と線香を供え、生前の活躍をしのんだ。

この慰霊碑の由来をたどると、あるシェパードにたどり着く。同庁が第2次大戦で中断していた警察犬の飼育を1956年に再開した直後に採用されたアレックス号だ。

実力を示したのが57年に起きた強盗事件。遺留品の手袋の臭いから容疑者を特定し、事件を解決に導いた。同庁によると、当時の警察犬は主に広報活動に使われていた。まだ成功例が少なかった「臭気選別」で成果を出したアレックス号は、大いに名を上げたという。

ただ、その頃は警察犬のための墓地がなかった。62年にアレックス号の死が報じられた時、それをふびんに感じた少年がいた。当時の東京家畜博愛院の経営者の次男で中学1年だった関政美さん(68)だ。「動物好きで犬も何頭か飼っていたから、アレックス号をかわいそうに思った」

父親に「墓を作ってあげて」と頼み、同院内に仮の墓標を立てて生花を供えたところ、話題になった。やがて話は警視庁に伝わり、感激した秦野章・警視総監(後に法相)が正式な慰霊碑の建立を部下に指示。68年7月に碑が完成した。脇に建つ墓誌にはアレックス号の名も刻まれた。

それから半世紀。同院に合祀(ごうし)された警察犬は250頭に達した。同院会長で関さんの兄、宏美さん(70)は「警察犬の遺骨も慰霊碑も大切にお預かりしていきたい」と話している。

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