2019年5月24日(金)

裁量労働で残業代未払い 東京医歯大が教員80人に

2018/3/21 17:27
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東京医科歯科大(東京・文京)が、裁量労働制で勤務する教員80人に、夜間や休日の割増賃金を一部支払っていなかったことが21日、同大学への取材で分かった。裁量労働ではない事務職員の残業代にも支給漏れがあった。中央労働基準監督署は2016年2月に是正勧告し、同大学は教員と事務職員の15年9~11月分の未払い賃金計約3千万円を支給した。

東京医科歯科大が勧告を受け支払った給与は、教員80人に約590万円、事務職員357人に約2430万円。

裁量労働制では事前に決められた残業時間を超えても残業代の支払いは不要だが、午後10時以降の深夜や休日の労働には25%以上の割増賃金を払う。医科歯科大では、助教を含む約730人の教員全員が裁量労働制で勤務する。

東京医科歯科大は、教員の深夜や休日の勤務を一律「自己研さん」として、労働時間扱いにしていないが、自己研さんに区分できない職務命令により実施した診療や出張もあったことが判明。これらが今回の支給対象になった。事務職員の残業代は、こうした制度と関係なく、大学が支払いを怠っていた。

医科歯科大は16年度から深夜や休日の労働を許可制に変更した。「是正勧告を真摯に受け止め、改革につなげている。大学全体に労働基準法への理解が浸透してきている」と説明している。

裁量労働制を巡っては、安倍政権が対象業務の拡大を働き方改革関連法案の柱と位置付けたが、厚生労働省調査の不適切データ問題が発覚し、法案から削除された。裁量労働制を違法適用された野村不動産(東京)の社員が過労自殺するなどの問題も明らかになっており、運用実態の把握が求められそうだ。〔共同〕

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