2018年7月22日(日)

マイナンバー連携を再延期 年金機構、委託体制見直し

2018/3/20 18:43
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 日本年金機構がデータ入力を委託した情報処理会社で契約違反が発覚した問題で、機構は20日、3月中に開始予定だった自治体とのマイナンバー連携が延期される見通しになったと明らかにした。同社はデータ入力ミスや中国の業者に無断で再委託していたことが相次ぎ判明した。機構は委託業者の管理手法や監査体制を抜本的に見直す。

 政府は年金の受給開始の申請手続きなどを簡単にするため、マイナンバーを使って機構と自治体の情報連携を始める予定だった。2015年に125万件の個人情報が流出した問題を受け、昨年1月の予定だった実施時期を延期。今回の問題の再発防止策がまとまるまで再延期する方針で、実施のめどはたっていない。

 機構は所得税の控除を受けるのに必要な申告書について、所得やマイナンバーに関する情報入力を情報処理会社のSAY企画(東京・豊島)に委託。同社は501万人分の氏名を入力する作業を無断で中国の業者に再委託していた。機構の水島藤一郎理事長は20日に記者会見し「心配と迷惑をおかけし深くおわびを申し上げる」と謝罪した。

 また機構はSAY企画が入力を放置した結果、期限内に申告書を提出したのに未申告となっていた人が6万7千人いるとしていたが、その後の調査で8万4千人に増えたことを明らかにした。未申告扱いとなっている1万7千人は4月の支給で調整する。

 このほか同社が入力した528万人の申告書データを点検した結果、31万8千人で入力の誤りがあったもようだと公表。このうち源泉徴収額に影響があった人数を調査している。機構はデータ入力のミスはSAY企画の問題で、中国に再委託したこととは無関係としている。

 日本年金機構がSAY企画から提出された書類には800人程度で入力するとしていたが、機構が昨年10月に同社と打ち合わせした際に百数十人しかいないことが発覚したという。

 一連の問題を受け、機構は委託業者の作業管理や納品物の検証などを見直し、再発防止策をまとめる。現在外部に委託している業務の一部を内製化することも検討する。SAY企画については20日から3年間、入札参加資格を停止する。

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