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純資産総額「規模は重要?」(気になる投信用語)

投資信託に興味はあっても、専門的な用語が多くてとっつきにくい……。そんな投資初心者のために、「気になる投信用語」として、投信選びの参考になりそうな言葉の意味やデータの使い方などをわかりやすく解説する。

純資産総額とは…

純資産総額は投信の規模を示す。基本的に大きいほど資金が集まっているといえ、人気をはかるバロメーターのひとつになる。

投信が組み入れている株式や債券などを時価評価した「資産」から、信託報酬(運用管理費用)といった「負債」を差し引いて算出する。すなわち投信の資産のうち、投資家に帰属する分を指す。1口当たりの基準価格に総口数をかけても計算できる。

大きければいいの?

純資産総額が大きければ大きいほど、投信の経費率(純資産総額に占める経費の割合)を低く抑えられるメリットがある。例えば、運用報告書の作成や会計監査などにかかる費用は、純資産総額が1兆円を超える投信も、10億円に満たない投信も同じように発生する。このコストの負担感は、純資産総額が大きいほど軽くなる。

一部の投信は、純資産総額の増加で浮いたコストを信託報酬の割引によって投資家に還元する仕組みを採用している。純資産総額が500億円まで信託報酬が1.0%だが、500億円を超える部分は0.9%、1000億円を超える部分は0.8%――といった具合に、規模に応じて信託報酬を安くするタイプだ。

純資産総額が小さすぎて採算が合わない投信は強制的に繰り上げ償還される場合があるので気を付けたい。大規模な投信はこのリスクをあまり意識しなくて済むのが利点のひとつだ。

規模拡大に弱点も

一方で、純資産総額の大きさが弱点になることもある。運用資産が小さければ、急成長が見込める中小型の株式などを厳選し、集中投資することで運用成績の向上を狙いやすい。しかし、運用資産が増えてくると、あまり魅力のない資産も買わざるを得なくなる。

特に投資する対象資産の市場規模が小さい場合、運用資産が増えても買える銘柄が限られたり、その投信の売買が個別銘柄の値動きに与える影響が大きくなりすぎたりするなど、運用が難しくなりやすい。"池の中の鯨"にならないように、あらかじめ純資産総額に上限を設けたり、運用中でも追加販売を中止したりする投信もある。

純資産総額の変動要因は

個別ファンドの純資産総額は日々変動し、通常1日1回算出される。主な変動要因は(1)運用損益(2)資金流出入(3)分配金の支払い――の3つ。

日経電子版では純資産総額の大きい投信のランキングを掲載。個別投信ページでは「トップ」タブに表示し、「チャート」タブで過去の推移も確認できる。

(QUICK資産運用研究所 西田玲子)

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