2019年8月18日(日)
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メダル10個の日本、次世代育成に課題
競技普及や選手発掘 道半ば

2018/3/18 20:00
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日本のメダルは金3つを含む10個。目標とした2014年ソチ大会の6個を超え、06年トリノ大会(9個)、10年バンクーバー大会(11個)に比肩する成果を上げた。しかし後に「あの時がピークだった」と振り返られかねない可能性もある。今のメダルの数が競技の明るい未来を約束しているわけではない。

村岡の孤軍奮闘が光った=横沢太郎撮影

村岡の孤軍奮闘が光った=横沢太郎撮影

アルペンは女子座位の村岡(早大)の孤軍奮闘が光った。しかし、トリノ以降、必ず複数メダルを獲得していた男子座位は森井(トヨタ自動車)の銀1つに終わった。長年課題のワックスマンを昨年12月にやっと帯同させたが、選手と板の調整具合の擦り合わせがうまくいかなかった。

また海外勢の台頭は圧倒的で、オランダ、ノルウェーの18歳がそれぞれ優勝。37歳の森井を筆頭に「アラサー」以上の選手に頼り、次世代が育っていない日本の弱点が浮き彫りになった。

日本障害者スキー連盟は自前で競技の普及・発掘の活動をしていない。今回、本堂(日体大)、高橋(盛岡農高)が育成枠で参加したが、いずれも連盟とは別ルートで見つけられた選手だ。4年前に体制が一新されて以降、メディアを呼び、派手なイベントをよく開くが、足元を見つめた地道な活動にこそ力を入れるべきだろう。

スノーボードには成田緑夢(近畿医療専門学校)というスターが誕生した。といっても、たまたま回遊してきた彗星(すいせい)ではない。二星謙一ヘッドコーチが、障害を負ってもスノボを楽しもうという一般向けの講習会を立ち上げ、大会も開いた中で掘り当てた。成田以外でも20代の有望株がいて、女子の選手も出てきた。いい流れを続けたい。

スノーボードには成田というスターが誕生

スノーボードには成田というスターが誕生

ノルディックは1998年長野大会から関わり続ける荒井秀樹監督が競技の魅力を訴え続け、思いを受けた日立ソリューションズが受け皿としての実業団スキー部を創設。強化の歯車がうまく回る仕組みを作り上げ、所属する新田佳が金銀2つ、ノルディックとして6大会連続のメダルをなしとげた。

今回、10代選手2人がワールドカップ(W杯)でポイントを獲得して出場。新たに座位の大学生、立位の中学生も代表合宿に参加しており、さらにたすきはつながれていきそうだ。

5戦全敗に終わり、引退する選手もいるパラアイスホッケーは存続の危機にある。平均年齢41.9歳。アイスリンクでの練習が深夜・早朝という環境が嫌気され、新しい選手を引き寄せられていない。3年ぶりの代表復帰にあたり、「22年北京大会までプレーする」と信田憲司コーチと約束した36歳の上原(NEC)を中心に立て直すしかないだろう。

20年東京大会を契機として、パラリンピックへの関心は高まっているが、今回出場を逃した車いすカーリングを含め、冬の競技団体への支援は十分ではない。ただそれを好転させるのも団体の熱意と工夫次第。日本障がい者スポーツ協会の助けも必要だろう。(摂待卓)

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