2019年6月19日(水)

豪・ASEAN、中国けん制 南シナ海「行動規範の早期策定を」
特別首脳会議で共同声明

2018/3/18 20:30
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【シドニー=高橋香織】オーストラリアと東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国は18日、南シナ海の軍事拠点化を進める中国をけん制する特別首脳会議の共同声明を発表した。中国など各国の行動を制限し、南シナ海の紛争を回避する「行動規範」について「早期策定を望む」と明記した。

豪州とASEANの首脳会議は17~18日にシドニーで開かれた。会議後に発表された共同声明では、航行の自由や海洋安全保障の重要性を強調。「事態を複雑にする行動を避けるべきだ」として、暗に中国に対し、南シナ海での行動の自制を呼び掛けた。

豪州は中国による南シナ海の軍事拠点化を懸念し、法に基づく秩序づくりに貢献する姿勢を鮮明にしている。

今回の会議ではベトナムと安全保障を含む戦略的パートナーシップを結び、ASEANとはテロ対策の覚書に署名した。ターンブル首相は記者会見で「ASEANは半世紀にわたり、地域の平和や安定に重要な役割を担ってきた」と指摘した。

ASEANでは経済利益を優先するラオスやカンボジア、フィリピンが中国と接近。南シナ海問題で一枚岩ではないが、豪州はベトナムなど中国と対立する国を中心に連携を深めたい考えだ。

オーストラリアでASEANとの首脳会議を開いたのは初めて。フィリピンのドゥテルテ大統領を除き、加盟各国の首脳が参加した。

記者会見したASEAN議長国のシンガポールのリー首相は、南シナ海を巡り「あらゆる国がこの地域の平和と安定に利害を持つ」と強調。行動規範の策定に向けた交渉を「今年の早い時期に開始したい」と語った。

豪州は日米印とも「自由で開かれたインド太平洋戦略」の推進で連携を深めている。米国も3月上旬、空母カール・ビンソンをベトナム中部のダナンに寄港させ、南シナ海問題への関与を強める姿勢を示した。米空母の同国寄港はベトナム戦争終結後で初めてだ。

会議では、北朝鮮の核兵器・弾道ミサイル開発も協議。北朝鮮情勢に「重大な懸念」を表明した。リー首相は記者会見で、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との首脳会談が開かれることに触れ「恒久的な平和と安定に貢献する一歩となってほしい」と述べた。

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