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一撃必殺のスナイパー 日本ハム・近藤に託す夢
編集委員 篠山正幸

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2018/3/20 6:30
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つかの間とはいえ、昨季、4割打者誕生への期待を抱かせた日本ハム・近藤健介(24)が、今季のオープン戦でも突き抜けた境地に達したかのような打棒をみせている。「夢」の続きは見られるだろうか。

近藤は昨季、開幕から打率4割をキープ。50試合まで伸ばしたところで、故障に見舞われて離脱。脊椎の手術を経て、シーズンの最後に復帰した。167打数69安打、4割1分3厘という数字が残った。

光る正確無比なスイング

近藤は「1球で仕留めることが課題」と語る=共同

近藤は「1球で仕留めることが課題」と語る=共同

規定打席数は443。その半分ほどの打席数だから、あくまで参考記録であり、さあ今季は前人未到の打率4割に挑戦、などと書いたら笑われるだけだろう。

だが、シーズン終了後、日本、韓国、台湾の代表が集った「アジアプロ野球チャンピオンシップ」でみせた打棒や、オフを挟んでの進境をみると、ひょっとすると近藤は打撃の奥義を得たのかもしれない、とも思えてくる。何か、とんでもないことをしでかしそうなにおいが、そこに漂っている。

チャンピオンシップでは12打数7安打。ほとんど初対面の投手にも難なく対応した。選球眼を生かして球を選び、甘くなったところを一振りで仕留める正確無比なスイングが光った。

一冬を越しても昨季の4割は勢いだけではなかったことを感じさせる。

10日のDeNAとのオープン戦では右前打に左翼への本塁打と打ち分けた。本人は「1球で仕留めることが課題。確率を上げていければ」と話したが、コンスタントに安打を放っており、すでに一撃必殺のすごみをたたえている。

栗山英樹監督も高いレベルで「安定している」と認める。

横浜高からドラフト4位で入団し、今季が7年目。早くからその打撃センスで頭角を現し、2015年には打率3割2分6厘でリーグ3位に食い込んでいる。だが、故障がちで規定打席に達したのはこの年だけ。

肉体強化、あえて捕手に再挑戦

栗山監督はシーズンフルに出場するための方策を、本人とじっくり話し合ってきたという。一案として出てきたのが捕手復帰だった。

もともと捕手だが、打撃を生かすために右翼を守ることが多かった。今季、あえて捕手に再挑戦させる意図について、栗山監督は体に負荷をかけ、1年戦い続けられる肉体をつくりあげることを挙げている。

もちろん、チーム全体の利益のこともある。大谷翔平(エンゼルス)が去り、再構築の過程にある日本ハム。「近藤がずっと捕手を務められれば、一番強い」と栗山監督が言うように、反転攻勢の核になるのが「捕手近藤」の一手だ。

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