2019年7月17日(水)
速報 > 人事 > 記事

神鋼は変われるのか 山口次期社長の自信と火種

(1/4ページ)
2018/3/19 11:30
保存
共有
印刷
その他

次期社長に決まり、記者会見する神戸製鋼所の山口貢副社長(16日午後、東京都港区)

次期社長に決まり、記者会見する神戸製鋼所の山口貢副社長(16日午後、東京都港区)

「神鋼が変わったと言われるよう不退転の覚悟で取り組みたい」――。神戸製鋼所の新社長に4月1日付で就任する山口貢副社長は16日に開いた記者会見でこう所信表明した。品質データ改ざんで失墜した信頼を回復するだけでなく、軒並み低収益の主力事業を立て直すことなど課題は山積している。非主流の機械畑を長く歩んだ山口次期社長は窮地の名門企業を救い出すことができるのか。大嵐の中での船出となる。

「社長の打診を受けたのは7日。その場で受諾した」「社長の任を受けたからには(抜本的な改革は)できると思っている」。東京都港区にある品川プリンスホテルで開かれた就任会見。山口副社長の歯切れがよい発言が目立った。たった一人で質疑に応じたが、事前に用意した紙を読み上げるようなことはせず自分の言葉で丁寧に答えた。

昨年10月8日にアルミ製品などの品質データ改ざんを発表してから半年余り。川崎博也会長兼社長は何度も謝罪会見して引責辞任に追い込まれた。社内外で「社長候補」と見られなかった山口氏が重責を担う。

山口氏は主力7事業の中で収益性が低く売上高規模も小さい機械事業部門のトップだ。同社で機械出身の社長は初めて。改革に懸ける思いが発言を強気にさせたようだ。「複合経営なので事業部門に関係なく社長が出てもよかった。機械部門から出ることに私には違和感がない」。担当部門でも一部のデータ改ざんがあったが、「そういうことを含めて社長をやらないかと言われたので会社を助けるという意味でお受けした」と明快だ。

神戸製鋼では1999年の総会屋事件以降、主な不祥事だけで2006年にばい煙データ改ざん、09年に政治資金規正法違反などが続いた。特に政治資金規正法違反では当時の水越浩士会長―犬伏泰夫社長という実力派の2人が引責辞任に追い込まれた。後任社長は異例となる研究畑出身の佐藤広士氏だ。強力な指導力を発揮できず思うように収益改善ができなかった。

山口次期社長も不祥事での緊急登板となる。重要なのは「組閣」だ。長年の悪弊である縦割り体質から脱却して本社のガバナンスを強化できる布陣を整える必要がある。ただ、これを誤れば、逆に火種を抱えかねない。

神鋼では「複合経営」がモットーゆえ各事業トップに取締役ポストを配分してきた。生え抜き取締役9人のうち会長兼社長の川崎氏と事務系トップの梅原尚人副社長、技術開発総括の三宅俊也専務執行役員を除く6人が事業部門トップだ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ速報トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。