免疫生物研、HIV治療でCUREDと連携強化
免疫生物研究所は16日、遺伝子組み換えカイコを用いた抗エイズウイルス(HIV)抗体について、CURED(横浜市)と共同開発契約を結んだと発表した。両社は2016年から共同研究を進めており、今回の契約を機にHIVの治療薬につながる技術開発を加速する。
CUREDは抗HIV抗体の独占的実施許諾を持つ。遺伝子組み換えカイコで生産した抗体にはHIV細胞を破壊する作用があるとされている。
免疫生物研は同日、遺伝子組み換えカイコで作った止血用たんぱく質「フィブリノゲン」を原料とした医薬品に関し、アステラス製薬との共同研究契約を終了したことも発表した。カイコからとれるフィブリノゲンの量が、薬剤を作るための目標の生産量に達しなかったという。
両社は15年に共同研究契約を締結していた。免疫生物研はフィブリノゲンを原料とした医薬品の研究は継続せず、今後はCUREDや琉球大学との遺伝子組み換えカイコを利用する技術の共同研究に注力する。