ロシア、米追加制裁に「根拠なし」と反発 対抗措置検討

2018/3/16 5:40
保存
共有
印刷
その他

【モスクワ=小川知世】米トランプ政権が15日に対ロシア制裁を発表したことに、ロシア政府は反発を強めている。ロシア外務省は同日、米国が制裁の理由にした米大統領選の介入は「根拠がない」として対抗措置の検討を始めた。英国で起きた元情報機関員の暗殺未遂事件を巡っても、英米独仏が対ロ批判の共同声明を発表。18日のロシア大統領選を前に、ロシアと欧米の対立は激しさを増している。

「制裁を科す根拠はなく、看過できない」。ロシアのリャブコフ外務次官は15日にこう指摘し、政府として対抗措置をとる考えを明らかにした。制裁が大統領選の直前を狙って発表されたとして「選挙介入の指摘は米国にこそ当てはまる」と主張。「米国側のさらなる敵対的なデモ行為もあり得る」と警戒感をあらわにした。インタファクス通信が報じた。

2016年の米大統領選介入の首謀者として米国が起訴し、今回の制裁対象にも含まれている実業家のエブゲニー・プリゴジン氏は「米国でビジネスをしていないので心配していない」とロシア通信の取材に答えた。

ロシアはかねて米国の制裁発動に警戒を強めていた。1月には米財務省が制裁対象となりうるプーチン大統領に近い実業家ら210人のリストを公表。これに対し、プーチン氏は「米ロ関係に害を及ぼす」と批判した。

トランプ氏の大統領就任でロシアは関係改善を期待したが、トランプ氏周辺とロシアの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」が障壁となり、改善は進んでいない。

米国は17年12月に発表した国家安全保障戦略でロシアを「修正主義勢力」と批判。これに反発したロシアが18年3月に複数の核弾頭が搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの新型兵器を誇示するなど、米ロ関係は悪化している。

ロシアは英南部で起きた元情報機関員の暗殺未遂事件を巡って、対ロ制裁を決めた英国とも対立を深める。15日には英国、米国、ドイツ、フランスの4カ国首脳が「ロシアに責任がある」との共同声明を発表した。米国の制裁発動で、さらにロシアが対外強硬姿勢を鮮明にするとみられる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]