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パラリンピック選手、資金不足に苦慮
競技の専用器具高額、ネット寄付活用も

2018/3/15 12:00
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【平昌=西城彰子】平昌冬季パラリンピックの熱戦の裏で、表舞台に立つための資金に苦慮する選手は少なくない。パラ競技の専用器具は費用がかさむが、援助が受けられるのはトップ層ら一握りなのが実情だ。インターネットで寄付を募り、出場にこぎ着けた若手もいる。障害者スポーツへの関心をいっそう高めるため、選手が活動を続ける環境整備が課題となる。

公式練習する新田選手=横沢太郎撮影

公式練習する新田選手=横沢太郎撮影

「様々なサポートがあったから、パラリンピックの舞台へ進むことができた」。初出場の新田のんの選手(21)は大会前にこう話した。14日のノルディックスキー距離では予選通過できなかったが「滑りの調子は上がっている。次に生かしたい」と残る出場種目への決意を新たにした。

新田選手が競技に使う「シットスキー」の製作費は約30万円。世界で戦うには海外遠征も欠かせない。地元の北海道庁に悩みを相談すると、職員からインターネットを通じて寄付を集めるクラウドファンディング(CF)を勧められた。

2016年にネット上で支援を求め、85人から目標額を上回る計140万円が集まった。シーズン中は競技に集中するためアルバイトは難しく、「CFがなければ費用の捻出は大変だった」と感謝する。

障害者アスリートの経済環境は厳しい。日本パラリンピアンズ協会(東京)の調査によると、14年ソチ冬季大会の出場選手のうち、競技費用の個人負担が年間150万円を超えた人は7割を占め、250万円以上の人は3割いた。16年リオデジャネイロ夏季大会の出場選手でも、半数が100万円超を個人負担した。

平昌パラリンピック日本選手団団長の大日方邦子さん(45)は「五輪も同様の課題はあるが、パラリンピック競技は高額な専門器具が必要な場合が多く、経済面の負担はより重い」と話す。

20年の東京大会の開催が決まり、パラリンピック選手への支援は広がりつつある。日本障がい者スポーツ協会(東京)が国や民間などから受けた補助金や助成金は16年度は約18億円で、5年間で約6倍になった。ただ、支援対象はメダリストらトップ選手に集中する傾向にあり、若手選手はスポンサー企業を見つけるのも難しい。

こうしたなか、日本パラリンピアンズ協会は17年度から若手選手向けの奨学金を創設。パラリンピック出場を目指す選手を対象に、用具の購入費や遠征費として年間50万円の給付を始めた。担当者は「まだ十分ではないが、パラ競技の裾野を広げるために若手を育成したい」と話す。

桐蔭横浜大の田中暢子准教授(スポーツ政策学)によると、海外では大学などが運動生理学や心理学の共同研究相手として若手選手を支援するといった多様な仕組みがある。「選手、支援する側の双方にメリットが生まれる関係を築く工夫が欠かせない」と指摘する。

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