2018年4月24日(火)

医療事故、17年は370件 報告制度浸透せず

2018/3/15 10:36
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 患者の「予期せぬ死亡」を対象とする医療事故調査制度で、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京・港)は15日、2017年の年報を公表した。17年の報告件数は370件で、16年の406件から減少。制度の設計時に年1300~2000件を想定していたのと比べ、大幅に少ない状況が続いている。医療関係者の間で制度の理解不足が改めて鮮明になった。

 医療事故調査制度は15年10月に始まった。診療に関連した予期せぬ死亡や死産があった場合、同機構への報告や院内調査を義務付けている。

 17年の医療事故の内訳は、手術が177件で最多。処置が44件、投薬・注射が37件で続いた。

 患者が亡くなってから医療事故として同機構に報告するまでの平均は57.2日(16年は36.2日)だった。最短は2日、最長は657日と、大きなばらつきがみられた。予期せぬ死亡かどうかの判断を巡り、迷う医療機関は少なくない。

 同機構は15年10月~17年12月の報告件数を基に、年換算した人口100万人当たりの都道府県別の報告件数を算出。最多は宮崎が6.9件、次は三重が5.4件だった。最小は高知の0.6件で、地域差があることも分かった。

 医療事故と判断されず不満を持つ遺族もいる。遺族などから同機構に寄せられた相談件数は17年が814件で前年比で25.2%増えた。相談内容をみると「医療事故報告対象の判断」が487件と全体の59.8%を占め、最も多かった。

 17年の院内調査結果の報告数は321件。死亡原因を詳細に分析するには、解剖や死亡時画像診断が欠かせないが、これらが行われたのは191件(59.5%)にとどまった。

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