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元スパイ暗殺未遂 安保理で非難集中 ロシア、関与否定

【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は14日、英南部でのロシア元情報機関員の暗殺未遂事件を巡り緊急会合を開いた。旧ソ連が開発した軍事用神経剤「ノビチョク」が使われた可能性が高いことから欧米は「許しがたい攻撃。ロシアに責任がある」(フランス)とロシアを名指しで非難した。中南米やアフリカからも化学兵器使用を非難する声が相次いだ。一方でロシアは「事件には関与していない」と強く反発した。

事件の舞台となった英国が緊急会合の開催を要請した。英国のアレン次席国連大使は4日に英国に協力したロシアの元スパイ(66)とその娘(33)が重体で見つかった事件について「暗殺の歴史がある」ロシアの関与を指摘。そのうえで「ロシア政府の無謀な行動で市民が危険にさらされた」と国際社会に訴えた。

英国は13日、ノビチョクが使われたとして「ロシアに責任があるとみられる」との書簡を国連のグテレス事務総長に送っている。

各国はロシアへの警戒を強めている。米国のヘイリー国連大使はシリアの化学兵器使用疑惑の解明を妨げているロシアの一連の行動も挙げ、「米国はロシアが事件に責任を持っていると確信している」と断じた。「我々は英国とともにある」(オランダ)と結束を強調する声も多い。化学兵器禁止条約や国際法に違反し「国際社会の平和と安全に対する脅威だ」(ペルー)との指摘もあった。

一方、ロシアは繰り返し関与を否定した。ネベンジャ国連大使は2017年にすべての化学兵器を廃棄したとし、「ノビチョクの研究や開発はロシアでなされていない」と主張。「恐れるものも隠すものも何もない」と、化学兵器禁止機関(OPCW)の調査に「建設的に協力する用意がある」と批判をかわした。

英国は報復措置としてロシアの外交官23人の追放などを決定し、事件は深刻な外交問題に発展している。欧米諸国は英国と足並みをそろえ、シリア内戦などを巡っても対立するロシアとの溝はさらに深まった。

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