2018年6月20日(水)

光使いがん治療、国内で治験 がんセンター東病院

2018/3/14 9:40
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 近赤外線という光を使ってがんを治療する「がん光免疫療法」の国内初の臨床試験(治験)が、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で14日までに始まった。米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員らが開発した手法で、米バイオベンチャーが実施。頭や首のがん患者数人を対象に安全性を確認し、数年以内の承認を目指す。

 小林さんは「日本での治験を予想以上に早く始めることになった。副作用が少なく高い有効性を期待できる」と話している。

 治療は、がん細胞の表面に多いタンパク質にくっつく抗体と、近赤外線に反応する物質をつなげ、薬剤として利用。この薬剤を患者に注射し、翌日にがんの部分に光を当てると、がん細胞にくっついた薬剤に化学反応が起きて、がん細胞が破裂するという。

 さらに、破裂したがん細胞の成分に体の免疫機構が反応するため、光を当てた部位から離れた場所に転移したがんにも効果が期待できる。

 近赤外線は無害で安全性が高い。体の表面から離れた深い場所にあるがんにも、注射針に直径1~2ミリの光ファイバーを通して光を当てられる。

 治験の対象は、頭や首のがんが再発し、標準的な治療でも効果がない患者。これまでの米国の治験では、治療を受けた15人中14人はがんが小さくなり、うち1人ではがんが消えたと報告されている。中には長期間、治療効果が続いている人もいるという。〔共同〕

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