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隗より始めよ(岩渕健輔)

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ぶれぬ方針と覚悟 平昌五輪に学ぶ代表強化策

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2018/3/14 6:30
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 ラグビー7人制日本代表のスタッフとともに平昌五輪を視察した。2020年東京五輪の準備を進めるにあたり、五輪がどのような大会であるかをスタッフに認識してもらいたかったからだ。

 五輪の特徴として、ある種の「不自由さ」がある。他の国際スポーツイベントと比べて多くの競技や国が参加するため、参加できるスタッフの数は厳しく制限される。各代表チームにとってはその中でどのように準備し、いかに選手に力を発揮させるかが問われる。

 7人制の男女日本代表は東京五輪のシミュレーションをこれまで何度もしてきた。2017年夏には五輪の試合会場となる味の素スタジアム(東京都)の近隣で合宿を実施。宿舎からの移動距離や1日のスケジュールを本番と同じ状態で練習した。今年5月にも同様の予行演習を行う。

リオ五輪のラグビー7人制でメダルを逃した悔しさを今も忘れていない

リオ五輪のラグビー7人制でメダルを逃した悔しさを今も忘れていない

 平昌の視察もこうした準備の一環だった。大会の運営や雰囲気をスタッフに感じてもらえたという点では効果は大きかった。ただ、最大の驚きは、私自身の気持ちの変化だったかもしれない。

 それは、試合会場や、日本選手団の支援拠点「ハイパフォーマンス・サポートセンター」に入ったときだ。頭によみがえったのは16年リオデジャネイロ五輪で味わった思いだった。

 男子代表が4位に終わり、あと一歩でメダルを取れなかった悔しさ。女子代表に力を発揮させてあげられず、10位に終わった情けなさ。

 その思いを日々忘れないようにしてきた。選手にも「ニュージーランドのような強豪との試合を想定して練習しよう」といつも言ってきた。それからまだ1年半しかたっていないのに、悔しさが薄れかけていた。やはり五輪と同じ雰囲気を味わえるのは五輪しかない。

 今回は私を含めてスタッフ6人が平昌五輪を視察したが、選手を連れていかなかったことを後悔している。リオで感じた感情をもう一度、思い起こす機会をつくるべきだった。東京五輪までの2年間、代わりになる機会を少しでも多くつくらなければならない。

五輪が他の大会と違う理由は…

 五輪が他の大会と違う理由は何なのか。ずっと考えているが、答えは出ていない。選手の数や施設の規模だけでいえば、冬季五輪は夏季五輪を大きく下回り、夏季アジア大会と同規模である。しかし、平昌にも五輪独特の雰囲気はあった。その理由を早く言語化しなければと考えている。

 平昌五輪の前には、いくつかの競技の強化担当者にも話を聞きにいった。特に印象的だったのがスピードスケートだ。今大会は「金」3つを含むメダル6個を獲得。メダルなしに終わったソチ五輪から躍進した。その理由は大きく4つに分けられると思う。

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スピードスケートが素晴らしいのは自分たちの強化方針を4年間やり通したことだ

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