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中国全人代、国家主席の任期撤廃 習氏3期目可能に

14年ぶり憲法改正、集団指導体制を転換

憲法改正案を採択し、拍手する習近平国家主席(11日午後、北京の人民大会堂)=三村幸作撮影

【北京=永井央紀】中国の国会に相当する全国人民代表大会は11日、国家主席の任期を「2期10年」までとする規制を撤廃する憲法改正案を採択した。習近平(シー・ジンピン)国家主席は2期目が終わる2023年以降も続投できるようになった。任期制限によって権力の過度な集中を防いできた中国の集団指導体制が大きく転換する。

憲法改正は約3000人いる全人代の代表が無記名で投票し、賛成2958票、反対2票、棄権権3票と圧倒的な賛成多数で可決された。現行憲法は1982年に制定され、改正は14年ぶり5回目。江沢民(ジアン・ズォーミン)氏の思想を盛り込んだ前回の改正時は反対10票、棄権17票があった。

国の元首である国家主席の1期の任期は5年で、憲法には「2期を超えて連続して就くことができない」との規定があった。今回の改正でこれを撤廃した。習氏が兼任する共産党トップの総書記と軍トップの中央軍事委員会主席には任期に明文化された上限がない。このため習氏は2023年以降も制度上は党・軍・国家すべての最高指導者の地位を維持できる。

憲法改正案の投票をする習近平国家主席(11日午後、北京の人民大会堂)=三村幸作撮影

憲法には習氏が掲げる「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」も明記。中国の指導者の名前を冠した思想が憲法に書き込まれるのは「毛沢東思想」「鄧小平理論」に続くもの。江、胡錦濤(フー・ジンタオ)両国家主席経験者の思想には氏名が付いていない。習氏は毛、鄧両氏に並ぶ歴史的な指導者としての地位を固める狙いだ。

憲法には「社会主義現代化強国」「中華民族の偉大な復興」など習氏が繰り返し使う言葉も盛り込まれた。共産党による一党支配をより鮮明にする「中国共産党による指導は中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴だ」との文言も追加。あらゆる公職者の汚職を摘発するための新たな機関「国家監察委員会」の法的地位も定められた。

 【中国の憲法改正のポイント】
○国家主席の連続2期10年までの任期制限を撤廃
○習近平、胡錦濤両氏の政治思想を明記
○習氏が掲げる「社会主義現代化強国」「中華民族の偉大な復興」などを明記
○共産党の指導を強調する文言を追加
○汚職摘発の新機関「国家監察委員会」の法的地位を規定

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