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ランニングという「狩り」に出よう
ランニングインストラクター 斉藤太郎

(2/3ページ)
2018/3/14 6:30
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斉藤太郎の持論

以上のことを踏まえて、ここからは私の持論を紹介させていただきます。

<狩りに出る>

おなかがいっぱいになったライオンは肉があっても見向きもしない

おなかがいっぱいになったライオンは肉があっても見向きもしない

私は特に朝走ることを大切にしています。まだ世の中が動き出していない時間帯。誰にも使われていないような新鮮な空気の中で走ることで、とても充実した気持ちになります。

「大自然に放り出されたら……」と野生動物にでもなった気持ちで練習メニューや生活スタイル、食事について考えることがあります。動物が狩りをする際は、当然ながら「腹ごしらえに」と事前に何かを食べてエネルギーを補給することはありません。順序はあくまで「お腹がすく→狩りにいく→獲物を捕らえる→食べる」です。

おなかがいっぱいになったライオンは肉を見ても食べようとはしません。これはある夏にサファリパークのライオンバスで見て知りました。繁忙期で来る日も来る日も通るバスから肉を餌付けされるライオンたちは見向きもしませんでした。

我々人間も、それぞれが求める「獲物」を獲得するために、朝、走ることから1日をスタートさせてみてはどうでしょうか。ランニングという名の「狩り」をすることで「気分良く朝食がとれる」「仕事がはかどる」といったご褒美を手にすることができるはずです。

<朝のランニング→朝食>

空腹で狩りに出て、見事獲物が取れました。獲物は狩りに対する報酬という位置づけになります。努力への報酬を得ると、脳は刺激を受けて興奮します。そして、次はさらに要領よく狩りができるようになる。そんな好循環をもたらすそうです。朝のランニングに置き換えると「起床→ランニング→シャワー→朝食」という順序が、空腹で狩りに出て獲物を獲得するサイクルと重なっていて、そこから続く一日の生活全体がはかどることになるのではないでしょうか。

冬場は木の葉が落ち、動物を見かけにくくなります。遠くの野山まで遠出しなくては獲物が手に入りにくい季節です。長く走り続けて獲物を獲得する。まさにフルマラソンなど超長距離と同じではないでしょうか。

今シーズンのよい締めくくり方をしてほしい

今シーズンのよい締めくくり方をしてほしい

3月も半ばとなり、今シーズンの残るフルマラソンは1本程度という方が大半でしょう。よい締めくくり方をしてください。その先は徐々に暖かくなり、野山には緑が増え、野菜や果物、木の実も実ります。動物たちにとって、遠出をしなくても近場で獲物を獲得できる時期。ランナーも同じで、短い距離を走るだけで一定の成果を得ることができます。そこで、この期間はスピード勝負の季節だと考えてみてはどうでしょうか。気候や暑さとの兼ね合いもあるのですが、大会では5キロや10キロという、割と短めの距離の大会が増えてきます。

ここから先はマラソンにつながるスピードを追求し、それが持続できるような技術を身につけましょう。春はランニングフォームを養成するシーズンです。目指すは1年間、けがをすることなくレースに出場できるフォームの習得。狩りでよい獲物の獲得につながるフォームを身につけてみてはどうでしょうか。

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