2019年6月26日(水)

EV時代はまだ来ない 現実解は「マイルドHV」
NextCARに挑む 攻防・電動化(1)

(1/3ページ)
2018/3/13 6:30
保存
共有
印刷
その他

 英仏政府が2040年までにエンジン車の販売を禁止する方針を打ち出し、100年続いた内燃機関の時代に終わりが見え始めた。17年の株式市場では関連銘柄の株価が急騰する「EV(電気自動車)バブル」と呼ばれる現象まで起きたが、本格普及にはコストなどの課題も残る。環境規制を満たすために電動化をどう進めるか。自動車産業が最適解を探っている。

6日に開幕したスイスのジュネーブ国際自動車ショー。高級車ブランドを中心に先端技術がお披露目される晴れ舞台で、まず耳目を集めたのは英ジャガー・ランドローバー(JLR)など欧州勢の高級EV。米テスラへの対抗意識が鮮明だ。

高級車各社は先進的な企業イメージの発信に余念が無いが、EVの本格普及が始まるのはしばらく先のことだ。華々しく打ち出されたEVの陰で、むしろ今後主流になると目される技術も、静かな存在感を示した。モーターとエンジンを組み合わせて走るハイブリッド車(HV)のなかでも、「マイルドハイブリッド」と呼ばれるシステムだ。

6日に開かれた独アウディの報道向け説明会。舞台の中央に陣取ったのは、マイルドハイブリッドを擁する高級セダン「A6」。同社は今後、排気量3リットル以上の新型車についてはガソリン車であるかディーゼル車であるかに関わらず同システムを採用するという。

アウディの背中を押したのは「2021年問題」だ。トヨタ自動車など日本勢が得意とするハイブリッド車(HV)は、電圧200ボルトを超えるような電気系統の「ストロングHV」だが、マイルドHVは48ボルトという規格。燃費改善の効果は1割程度と言われ、5割といった改善も見込めるストロングと比べると文字通りマイルドだが、欧州連合(EU)の21年からの規制をクリアするには不可欠だ。

「CAFE」の21年問題

EUは域内で事業を手掛ける自動車大手に対し、21年時点で走行距離1キロメートル当たりのCO2排出量を15年比で約3割少ない平均95グラム以下にするよう求めている。「CAFE(コーポーレート・アベレージ・フューエル・エコノミー)」と呼ばれる方法で、個別モデルなどではなく、メーカーの平均値で規制するのが特徴だ。

なかでもEUの基準は世界で最も厳しいとされ、達成できなければ超過分に応じた罰金が科せられる。EVなどを一定の割合にすることを求める米カリフォルニア州などの「ZEV規制」や、中国の「NEV規制」とは異なるアプローチだ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報