2019年5月24日(金)

3人の子の遺志継ぐ 石巻の夫妻、支援者に囲まれ

2018/3/11 16:34
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津波で3人の我が子を亡くした宮城県石巻市の遠藤伸一さん(49)と妻の綾子さん(48)。夫妻が自宅跡につくった地域支援組織「チームわたほい」の活動拠点には11日、7年間寄り添ってきた各地の支援者が集った。夫妻は子供たちの生き様を胸に、人生を前に進めることを誓う。

地震発生時刻に参加者と共に手を合わせる遠藤伸一さん(宮城県石巻市)

石巻湾が目前の同市長浜町。木工職人の伸一さんが自宅跡地につくった木製遊具「虹の架け橋」の周りに11日、地元の仲間や山形県、岡山県などから支援を続ける50人以上が集い、遠藤さん夫妻との再会を喜んだ。

敷地では3体の地蔵が寄り添い、海に向かいほほ笑む。自宅で津波に遭った長女の花さん(当時13)、長男侃太さん(同10)、次女奏さん(同8)を表す。地震発生時刻には、参加者は3人の子や地域で亡くなった家族を思い、目を閉じた。

土産をもらうと弟妹に譲り、残りをもらっていた花さん。絶滅危惧種に関心を持った侃太君に伸一さんは「人間の横暴が絶滅原因」と話した。奏さんは弱い者いじめをする子に小さい体で立ち向かった。両親は子らの所作を鮮明に覚えている。

「花は分かち合う大切さを教え、侃太は『人間は横暴ではない。人間を救えるのは人間』と言いたかった。奏は弱い人の味方だった。子供たちが教えてくれたことを親が実践していきたい」。多くの人に支えられ、夫妻は被災した地域住民や深い心の傷を負った子どもの支援を続ける。

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