2018年12月15日(土)

諏訪湖を「にぎわいの場」に 長野県がビジョン決定

2018/3/10 1:00
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長野県は9日、20年後の諏訪湖のあるべき姿と実現に向けた事業計画を盛り込んだ「諏訪湖創生ビジョン」をまとめた。透明度を水質保全目標に加えるなどして環境を浄化するほか、サイクリング用の施設を整備し、住民や観光客が集まる「にぎわいの場」にする。漁業に影響を与える貧酸素現象の対策にも取り組む。官民一体で諏訪湖や周辺を活性化し、諏訪地域の核として再生する。

夏場の諏訪湖は水草「ヒシ」で覆われて水質の悪化を招いているとされる

長期ビジョンは諏訪湖に関する様々な計画を一体化して事業に取り組むために初めて策定した。「人と生き物が共存し、誰もが訪れたくなる諏訪湖」を将来像とし、5年ごとに事業を見直す。

ビジョンの中心の一つが湖沼法に基づいて策定する「第7期水質保全計画」(2017~21年度)。水質汚濁物質の窒素やリンなどの環境基準の目標に加え、新たに透明度を設定した。

水質が改善しているかどうか住民に分かりやすく示すためで、肉眼で水面から認識できる深さでほぼ現状の1.3メートル以上を確保できるようにする。

諏訪湖は16年にワカサギが大量死して漁業に影響を与えた。ビジョンでは原因と考えられる夏場の貧酸素水域を取り上げ、対策を明記した。湖底に近い部分の酸素量の指標で国が新設した環境基準である「底層溶存酸素量」の目標を設けることを全国に先駆けて明記した。

対応策としては異常繁茂する水生植物のヒシの除去や、湖岸で砂をまく工事に着手する。湖岸でシジミの生息に適した環境をつくる。

さらに諏訪湖の環境保全研究の中核となる「諏訪湖環境研究センター」も設置する。

諏訪湖を観光や市民の親水の場とする街づくりにも取り組む。すでに「サイクリングロード基本計画」があるが、ビジョンでは休憩施設として「小径(こみち)の駅」を設置する。自転車の修理やレンタサイクルもできるようにする。

県はビジョンに基づく事業を実行するため、官民で作る「諏訪湖創生ビジョン推進会議」を25日に立ち上げる。環境保全対策と諏訪湖を活用したまちづくりに取り組む。

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