国保の赤字1468億円、加入者減などで縮小 2016年度

2018/3/9 20:00
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厚生労働省は9日、自営業者や非正規社員らが加入する国民健康保険の2016年度の赤字額が1468億円だったと発表した。加入者の減少や高額薬の値下げのほか、公費の投入額を積み増した影響で、15年度に比べて赤字額は1354億円縮小。ただ国保財政の慢性的な赤字体質の解消には至っていない。

加入者の減少が赤字縮小の最も大きな要因。16年度の加入者は3013万人で、15年度と比べ170万人減。高齢の加入者が75歳以上向けの後期高齢者医療制度に移っているためだ。

医療費減少も赤字幅圧縮にひとまず寄与した。15年度は高齢化に加えてC型肝炎治療の高額薬ソバルディやハーボニーが登場した影響もあって、医療の給付額が9兆5539億円に膨らんでいた。16年度はその反動要因もあり給付費が3千億円ほど減った。

国保は市町村が運営しているが近年、退職した高齢者や非正規社員らの増加で財政が悪化している。毎年生じる赤字は市町村が税金で穴埋め。財政状況の改善につなげるため、来年度に市町村から都道府県に運営主体が移る。同時に公費をさらに1700億円追加投入して財政の安定を狙うが、1人当たりの給付費の増加は続いており、健全化は見通しにくい。

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