2018年12月10日(月)

米朝首脳会談「実現すれば大きな一歩」「過度の期待は禁物」 国内の被爆者

2018/3/9 12:05
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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長とトランプ米大統領の首脳会談が行われる見通しが9日明らかになり、広島の被爆者からは「非核化へ大きな一歩となる」「過度の期待は禁物」などと期待と不信感が入り交じる声が上がった。

実現すれば現職の米朝首脳としては初の会談となる。広島県原爆被害者団体協議会副理事長の箕牧智之さん(75)は「非核化も焦点になるはずで、米朝の首脳が会うことだけでも大きな意義がある」と歓迎する。

一方で、金正恩氏の急な方針転換に不信感もあり、「会談までに世界情勢が変われば、また手のひらを返すことも考えられる。核廃絶に向けて良い方向に進むことを願うしかない」と語った。

元広島平和記念資料館(原爆資料館)館長の原田浩さん(78)は「核問題が次の展開を見いだせそうだ」と期待する。ただ、自身の被爆体験を原点として核廃絶を訴えてきたことから、「トランプ大統領が核の恐ろしさを理解していることが大前提。経済制裁の交渉条件として議論されるようでは真の非核化は実現しない」と強調する。

1歳の時に被爆した広島市の松本暁子さん(74)は「核保有国同士の話し合いによって果たして非核化は進むだろうか」といぶかしむ。「核廃絶のためには、唯一の戦争被爆国の日本が訴えていくことが最も重要だ」と話していた。

長崎の被爆者も期待込める

長崎県被爆二世の会会長の丸尾育朗さん(70)は「半島情勢はずっと危機感を持って見ていた。対話によって非核化につながるのは大歓迎」と期待を込める。

長崎県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長(82)も、米朝首脳会談が実現する方向になったことについて「核問題にしても、人権問題にしても、解決するには直接対話しかないと思っていた」と歓迎する。

ただ、北朝鮮の非核化の可能性を巡っては「本当かどうか分からない」とした上で「私たちは最終的には全ての地域での非核化を実現しなければならない。しっかりと話し合って道筋を示してもらいたい」と強調した。

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