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マリナーズ復帰へ道開いた イチローの泰然自若
スポーツライター 丹羽政善

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2018/3/10 6:30
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 イチローが動くと、人が動く。それをまざまざと見せつけられた3日間だった。

 それまでキャンプ地は大谷翔平(エンゼルス)の現場がにぎわっていたが、多くがイチローの現場へと流れた。8日の初練習では、イチローが移動するたびにファンも走った。

 さもありなん。あのイチローが帰ってくるのである。しかも、古巣マリナーズへ復帰。そこに一種の感慨を抱かない人はいないのではないか。

「ホームなのにホームでない」

 7日、午後1時30分から始まった記者会見。イチローもまた、ノスタルジックな思いを隠さず、素直に言葉を紡いだ。

 「2012年7月にシアトルにサヨナラを告げてその後、ニューヨーク、マイアミと5年半が過ぎたんですけど、その間も僕の家はシアトルにあって、ニューヨークから家に帰るときも必ずシアトルの景色を見てきた。マイアミからもそうでした。いずれまたこのユニホームを着てプレーしたいという気持ちが僕のどこかに常にあった」

 ただ、「それを自分から表現することはできませんでした」とイチローは吐露。5年半前、自らトレードを申し出た。その事実が消えることはなかった。

 「飛行機から見えるシアトルの街、セーフコフィールドもそうですけど、僕にはホームなのにホームでない。近いのにすごく遠く感じる存在になっていた」

 今オフも、遠くに見えた。

 マーリンズからフリーエージェントとなると、代理人のジョン・ボッグス氏は早い段階から断続的にマリナーズのゼネラルマネジャー(GM)、ジェリー・デュポト氏と連絡を取った。ただ、なかなか具体的な話し合いに発展しない。17年12月、18年1月、2月、ついには未契約のまま3月に入った。

「自分のスタンスをどこに?」

 そのころ、「自分のスタンスをどこに置くか、というのは考えた」とイチロー。

 「まず、スプリングトレーニングの間は待つしかない。シーズンが始まってからどうするのかというのは次の段階で、そこでもなかったら、じゃあ、どうするかってことは具体的にいくつか考えていたことはあります」

 ただ、決して焦ることはなかった。

 「僕自身としては“泰然”とした状態であったと思います」

 それが「なぜかはわからない」と振り返るものの、そこは目指してきたところでもあったようだ。

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