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平昌パラ9日開幕 大日方団長「選手を憧れの存在に」

韓国・平昌での冬季パラリンピックが9日始まり、各国のアスリートたちが熱い戦いを繰り広げる。障害者スポーツの魅力を日本に広めた1998年長野大会から20年。同大会で金メダルを獲得し、女性として初めて日本選手団団長を務める大日方邦子さん(45)は「障害者スポーツへの理解を深めることが、誰もが暮らしやすい社会の実現につながる」と力を込める。

入村式で選手村村長(右)と握手する、大日方団長(6日、平昌)=横沢太郎撮影

「パラリンピック選手は五輪選手と同じように本気で金メダルを狙っている」。大日方さんは障害を乗り越えて夢の舞台に立つ選手らの気持ちをこう表現する。

3歳の時に交通事故で右足を失った。高校2年でチェアスキーを知り、スキー競技に挑戦。パラリンピックは94年のリレハンメル大会から5回連続で出場し、長野大会のアルペンスキー(座位)滑降で日本人初の金メダルを獲得した。通算のメダル数は10個に上る。

世界中の注目が長野に集まった頃の日本はまだ、障害者福祉を前提にパラスポーツがあるとの考え方が主流だった。金メダルを手にし、スポーツの力やパラリンピックの価値を知る特別な大会になったのは事実だが「アスリートとして見てほしい」という自らの思いとはズレがあった。

障害者の視線で日本社会を見ると、今もパラスポーツを福祉と考える人は多く、マニュアル的で柔軟性に欠けると映ることがある。例えば目の見えない水泳選手のターン練習の際、コーチが必要とする長い棒がプールに持ち込めないことがあった。「ルールを守ることにこだわり、選手の練習機会を奪ってしまうことになっていないか」との危機感は強い。

だからこそ、平昌大会に出場する選手には「障害者だけでなく、健常者にも憧れの存在となるようなパフォーマンスを見せてほしい」。障害の程度は人によって様々だが「大会を通じて選手にまでならなくても、気軽にスポーツを楽しもうと一歩踏み出す勇気を多くの人に与えたい」と願う。

2020年東京五輪・パラリンピックまで2年余り。障害の有無や国籍を問わず多くの人が日本に集う歴史的な機会をどうパラスポーツの発展につなげるか。大日方さんは「人間の多様性を理解する場としても生かせれば、みんなが生きやすい社会へ変わっていく」と信じている。

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