2019年8月25日(日)

PB買うより高級品レンタル ベビー用品

2018/3/9 6:30
保存
共有
印刷
その他

ベビー用品レンタルの利用価格帯が上がっている。プライベートブランド(PB=自主企画)製品の普及でベビー用品が手ごろな価格で手に入るなか、持たずに高機能品や高級品を使いたいという親が増えている。シェアサービスの浸透を追い風に、新規参入も相次いでいる。

高級品が人気を集める(Babydoorのショールーム)

高級品が人気を集める(Babydoorのショールーム)

ベビー用品レンタルサービスはダスキンやベビーリース(千葉県松戸市)など大手が手掛けている。ベビーカーやベビーベッドといった製品をインターネットや電話で借りることができる。

ダスキンは1カ月の貸出料金が7500円程度のベビーラックレンタルを2017年に始めた。遮光性に優れるなど子供を寝かしつけやすいのが特徴。想定を上回る人気で、品薄状態が続いている。これまでは5千円前後の製品が中心だった。

ベビー用品レンタルサービスの市場は少子化を背景に縮小が続いた。西松屋チェーンをはじめ大手ベビー用品販売業者が安価で安定した品質のPB品を販売している。ネット通販の普及で同じ商品をより安く入手できるなど、ベビー用品が手軽に買えるようになったことも背景にある。

ただこの数年、利用件数は増加傾向にある。少子化で一人の子供にかけられるお金が増え、「高くてもいいものを使いたいという需要が伸びている」(ダスキン)。ベビーリースは、レンタル部門の17年10月期の売上高が前の期比で9%伸びたという。

一つのモノを共同で使ってもらうシェアサービスの普及も背景にある。ベビー用品は子供の成長によってすぐに使えなくなる。知り合いや親戚に譲れなければ処分法を考える必要があるため、買うよりも高級品をレンタルした方が気楽で安くつくと考える親が増えてきたためだ。ベビーベッドは「買うと通常2万~4万円かかる」(ベビーリース)がレンタルなら半年で1万円前後で済む。

ダスキンの担当者は「ただ値段で決めるだけでなく、廃棄するのがもったいないという人の利用も増えている」と話す。

新規参入した企業でも高機能品のレンタルは伸びている。17年にベビー用品のレンタルを始めたレンティオ(東京・品川)の担当者は「ベビーラックだと1カ月6千円前後する商品のレンタル件数が、3千円前後の製品の5倍近い」と話す。ココロイロ(東京・世田谷)が手掛ける「ベビレンタ」も「高機能品の利用が多い」という。

高級品を重点的にそろえる企業も現れた。Babydoor(ベビードア、東京・豊島)は17年にベビー用品のレンタル事業を開始。デザイン性に優れた海外ブランドなどのレンタルを手掛ける。新品なら8万円前後するオランダ製のベビーカーを、6カ月間3万5千円程度で借りられる。

SNS(交流サイト)の普及も高機能品や高級品レンタルの利用を後押ししている。ベビードアの中川阿美社長は「高級ベビー用品の写真を撮影し、SNS上で共有する人は多い」と指摘。「家族旅行で持ち歩き、撮影するために借りていく人も多い」と話す。

関連市場は拡大傾向

レンタルサービスを含むベビー用品・関連サービス市場は拡大している。矢野経済研究所(東京・中野)の推計によると、2017年の市場規模は3兆8708億円。16年と比べ6.7%、10年との比較では5割近く伸びている。

ジャパンネット銀行が18~25歳の男女500人に実施した調査によると、車や服などのシェアサービスの利用に抵抗がない人は62.2%に上った。ベビー用品レンタルサービスを利用したい、利用したことがあるとの回答は全体の9.6%。若い世代に一定の需要があるとみられる。

17年11月には0~1歳の乳幼児が大人用ベッドから転落する事故が多発しているとして、消費者庁が柵のついたベビーベッドの使用を呼びかけた。ベビーベッドは関連用品の中でも高額で、消費者の利用意識が高まればレンタルサービスの利用が一段と増えそうだ。

(商品部 落合修平)

[日経産業新聞 2018年3月9日付]

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。