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プロ野球の名監督、名GMとは限らず?
スポーツライター 浜田昭八

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2018/3/11 6:30
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「名選手、必ずしも名監督たらず」という球界のジンクスは、"打撃の神様"川上哲治の巨人監督としてのV9達成で完全に覆された。そればかりか、広島の控え捕手だった上田利治が阪急監督で成功したことなどがあって、「選手と監督としての才能は別」という考えが定着しつつある。

ソフトバンクの王会長(奥中央)は球団経営者として好成績を収めているといえる=共同

ソフトバンクの王会長(奥中央)は球団経営者として好成績を収めているといえる=共同

では、名監督は名ゼネラルマネジャー(GM)になるとは限らないのか。GMは監督選任、ドラフト、トレードなど、チーム編成の全責任を負う要職である。ソフトバンク・王貞治、DeNA・高田繁が、球団経営者やGMとして、好成績を収めているといえるだろう。故星野仙一も阪神、楽天で実質的なGMとして成果を挙げた。

だが、GMや球団経営者に転身した他の名将たちは、芳しい成果を残していない。古くはヤクルト、日本ハムの三原脩、日本ハム・大沢啓二、ロッテ・広岡達朗、オリックス・中村勝広らは、監督時代ほどの成果を挙げることなく撤退している。

この監督なら剛腕振るうのでは…

この監督ならGMになっても剛腕を振るうのではないかと期待された人物がいた。2004年から11年まで中日監督を務めた落合博満である。8年間の監督在任中にチームを4度セ・リーグ・チャンピオン(07年は2位からクライマックスシリーズで勝ち上がって日本一)の座へ導いた。残るシーズンもBクラスは一度もなかった。

落合氏は監督時代、中日を最強チームに仕立てた(07年11月)

落合氏は監督時代、中日を最強チームに仕立てた(07年11月)

まさに中日をこの時期の最強チームに仕立てたが、GMとしては苦汁をなめた。監督退任後の6年は2、4、4、5、6、5位と、見るも無残なチームになった。後任監督の高木守道、谷繁元信、森繁和の手腕に疑問符がついたが、14~15年にGMでチーム編成にかかわった落合の責任も問われる。

もともと、落合監督時代の末期からチーム主力の老化が心配されていた。投手の岩瀬仁紀、山本昌、野手の谷繁、和田一浩ら40歳前後の超ベテランに代わる若い戦力を整えて、後任監督に引き継ぐべきだった。ベテランに超人的な余力が残っていたのが、新旧交代の遅れを招くという、皮肉な結果を招いた。

落合の後を継いだ高木守はチームの長老OB。一家意識の強い中日では、ビジネスライクにOBを排除する落合方式が嫌われ、観客動員もわずかながら下降していた。高木守の就任で一家のぬくもりを取り戻したが、勝負に徹する厳しさが薄れた。

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