エーザイ、米メルクと提携 抗がん剤開発、オプジーボ対抗
開発・販売コストを折半 20年代に5千億円超目指す

2018/3/8 10:39
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エーザイは8日、抗がん剤の開発で米製薬大手メルクと提携すると発表した。エーザイの抗がん剤「レンビマ」を共同で開発・販売する。臨床試験(治験)や販促の費用を折半して、メルクの抗がん剤「キイトルーダ」と一緒に投与する併用療法も開発する。メルクはエーザイと組んで、小野薬品工業などのがん免疫薬「オプジーボ」などに対抗する。

レンビマをキイトルーダなどと組み合わせて肝細胞がんなど7がん種で使えるようにする。2020年代にレンビマの売上高で5千億円超を目指す。レンビマは単独でも甲状腺がんや一部の腎細胞がん治療で使われており、17年3月期の売上高は215億円だった。

メルクはがん免疫薬であるキイトルーダを世界84カ国で販売しており、同じくがん免疫薬のオプジーボと競り合っている。がん免疫薬はがんの細胞を攻撃するレンビマなど他の抗がん剤と併用すれば治療の効果が高まるため、他社の薬と共同で治験を行う事例が増えている。レンビマも15年からキイトルーダと併用するための治験を進めており、19年以降に肝細胞や子宮内膜がんで申請を目指している。

契約は36年までで、メルク主導で開発を進める。併用療法の治験は患者数を2倍以上に増やして、早い段階の治療から使えるよう試験データを充実させる。営業の人員も世界で1千人超と、エーザイ単独で行う場合の2倍以上に増える。

エーザイは一時金や開発費への償還分として17年度から計800億円を受け取る。また、決められた条件を達成すれば、報奨金などで最大で5310億円を得られる。契約を受けて同日、エーザイは18年3月期予想の連結純利益を前期比40%増の550億円と、従来から152億円引き上げた。期末の配当金は従来通りの80円を見込む。

メルクの研究開発部門責任者、ロジャー・パールマッター氏は日本経済新聞の取材に対し「レンビマは非常にユニークな薬。エーザイとは数年前から研究開発で協業してきた。レンビマとキイトルーダを併用することでお互いの薬の効果が高まるというデータを得て、併用による可能性を追求するためにも、エーザイとより密接な協業関係を築く必要性を感じた」と今回の協業について説明した。

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