乳幼児の睡眠 ITでチェック アイグラン、保育園に導入
事業所内保育の運営などを手掛けるアイグラン(広島市)は、乳幼児の睡眠中の呼吸や体の向きなどを自動で検知、記録するIT(情報技術)システムを導入する。保育士の業務負担軽減や、ITで常に乳幼児の様子をチェックすることで保育の質向上につなげる。今月から東京都内で運営する認可保育園に順次導入、年内に全375運営施設での導入を目指す。
導入するのはITベンチャーのユニファ(名古屋市)が開発した乳幼児ヘルスケアシステム「るくみー午睡チェック」。睡眠時の乳幼児の上着にセンサーを装着。呼吸や体の動きを検知し、自動で記録する。保育士はパソコンやタブレット(多機能携帯端末)のアプリ上で記録を確認できる。呼吸停止やうつぶせ寝状態になった際は即座に警告する仕組み。
従来は保育士が5分おき(0歳児の場合)に呼吸や体の向きを確認し手書きで記録していた。作業を自動化することで、人手不足が深刻な保育士の負担軽減など、働き方改革につなげる。アイグランの重道泰造社長は「ITを活用すれば常時、リアルタイムで子どもを見守り、異変に気づくことができる。人とITの2つの目を使うことで保育の質を高めていきたい」と狙いを説明する。