2019年5月21日(火)

完全養殖マグロの出荷開始、日本水産

2018/3/7 15:52
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日本水産は7日、完全養殖マグロの出荷を始めると発表した。マグロは資源管理のため漁獲規制の強化が見込まれる。完全養殖マグロは採卵から育成までを人工的に管理するため天然資源を損なわない。今後も技術を進化させて安定供給体制をつくる。2019年度には同社の養殖マグロの4割を占める年間1000トンの出荷を計画する。

日本水産が出荷を始める完全養殖マグロ(7日、東京都港区の八芳園)

同日開いた発表会で小林雄二執行役員は「完全養殖は資源を残せる素晴らしい事業。水産企業としても安定した収益が得られる点で価値がある」と強調した。販売先として外資系量販店との交渉が進んでいるほか、回転ずしなど外食大手も興味を示しているという。

日本水産はふ化した完全養殖マグロの仔魚(しぎょ)の育成に配合飼料を使う。通常はイシダイなどのふ化仔魚を与えることが多いが、配合飼料の利用によってコストが抑えられる。成魚用の配合飼料も独自開発している。

完全養殖マグロは資源管理上のメリットがあるが、「それだけでは消費者に受け入れられにくい」(同社)。水揚げや冷却、切り身への加工など独自の手を加えることで、ビタミンEやうまみ成分を増やしたり、新鮮な色合いを保ったりする。同社は複数の特許を申請している。

完全養殖マグロは人工授精によって誕生した親魚が生んだ卵をふ化・生育する。天然の稚魚をとって育てる通常の養殖に比べて資源負荷が小さい。すでにマルハニチロ極洋フィード・ワンのグループが商業出荷を始めており、日本水産も加わることで水産大手3社がそろい踏みとなる。

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