2019年5月26日(日)

誠和、クラウドで温室栽培管理 異常値把握・収量増も

2018/3/7 0:00
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農業資材メーカーの誠和(栃木県下野市)は、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」で温室などの施設園芸栽培を管理するシステムを開発、4月にも販売を始める。温度や日射量などの変化をスマートフォン(スマホ)などで常時把握し異常時に素早く対応できるようにする。データを蓄積して生産量の増加にもつなげられるようにする。作業効率を改善し農業の収益性向上につなげる。

「プロファインダークラウド」の利用イメージ(6日、栃木県下野市)

商品名は「プロファインダークラウド」。通信技術はKDDIが、クラウドはユニシステム(東京・豊島)が提供する。温度、日射量のほか、二酸化炭素(CO2)、湿度を把握する。クラウドに保存したデータはインターネット経由で、スマホやパソコンで確認できる。自宅で確認したり、ハウスの中を歩きながら確認したりできるようになる。データは蓄積できるため、過去のデータを比較できる。

光合成が進みすぎて二酸化炭素が不足したり、日射量が想定より不足していたりといった異常事態も温室外で把握しやすくなる。二酸化炭素や光量を人為的に増やすなど迅速に対応できるようになる。

蓄積したデータの活用による生産量の増加では、過去のデータを比較することによって、栽培品目に最適な温度や日射量などもわかりやすくなる。さらに「友達機能」に登録した他者とデータを共有でき、栽培が上手な人から学ぶこともできる。

誠和は子会社を通じてトマトの栽培や研究を行う「トマトパーク」(敷地面積約1万8000平方メートル)と、オランダ企業と合弁で設立した農業コンサルティング会社も持つ。自社の栽培ノウハウも共有することで農家の収量向上に貢献したい考えだ。

価格は現行の「プロファインダー4」(通常税別24万8000円)に7万~8万円程度を上乗せ、通信料が月2500円(税別)で、2台目以降は500円以下となる見通し。4月から注文を受け付け、来期のトマトなどの栽培が始まる8月ごろ農家への導入を目指す。

誠和は栽培管理システム「プロファインダー」を2011年に開発。トマトを中心に、イチゴやキュウリなど施設園芸栽培向けに使用されている。導入実績は約3400台。ただ従来はLANケーブルでパソコンにデータを送っていたため、離れた場所でデータを確認できなかった。

17年秋ころから、KDDIやユニシステムと同商品の開発に取り組んできた。将来的には他社の協力を得ながら、人工知能(AI)を活用した生産管理なども検討するという。

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