中国、鉄鋼生産能力3千万トン削減、米への報復も辞さず

2018/3/5 21:30
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【北京=多部田俊輔】中国の李克強(リー・クォーチャン)首相は5日、2018年に鉄鋼の年産能力を3千万トン削減すると表明した。中国の過剰設備が世界の鋼材価格を押し下げているとの批判を意識しつつ「保護貿易主義に反対し、自らの合法的な権益を断固として守る」と強調。鉄鋼などに高い関税をかける方針のトランプ米政権への報復もちらつかせた。

李首相は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の政府活動報告で削減目標を表明した。今回の削減目標は、中国の年間生産能力の約3%に当たる。中国は過去2年間で生産能力を1億1千万トン強削減したとアピールしている。米国向けの輸出も減り、鋼材の平均輸出価格は4割上昇した。

李首相がことさら成果を強調したように、中国は自国の生産能力の削減に手応えを感じている。それだけに米国が中国に照準を合わせて関税引き上げを表明したことへの反発は強い。李首相は「中国は対等な立場での協議による貿易紛争の解決を主張する」と訴えた。米中間で、中国による鉄鋼の供給を巡る認識に大きな食い違いがある。

米国が鉄鋼と並んで高い関税を課す方針のアルミニウムも火種だ。

17年の中国のアルミニウム生産は過去最高水準で、半製品なども含めたアルミ材の輸出は過去最高を更新した。特に、対米輸出は14年比で6割も増えた。中国でもアルミの過剰設備問題が浮上しており、中国の工業情報化省は2月末に、アルミニウム業界に対して生産能力過剰のリスクを防ぐための対応を求めた。

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