ファストリ柳井氏「中間管理職になるな」 都内で入社式

カジュアル衣料品店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは2日、都内で大手企業より1カ月早い入社式を開いた。入社式には外国人を含む約300人の新入社員が出席。柳井正会長兼社長は「世界中にチャンスが広がっている。リーダーシップを取れる人材になるために常時考えてほしい」と鼓舞した。
入社式にはユニクロのほか、GU(ジーユー)やリンク・セオリー・ジャパンなど傘下企業が日本で採用した新入社員が出席した。中国や韓国、ウズベキスタン出身の約20人の外国人も出席した。
柳井会長は冒頭のメッセージで、「成長は自分自身でやること。会社としては成長できる環境を提供するので、皆さんで考えて実行してほしい」と語った。上司や同僚に様々なことを聞いて自分自身で工夫することを求め、「中間管理職にはなってもらいたくない」とも話した。
新入社員の代表として登壇した馬欠場直人さんは「どんな荒波も果敢に挑んでいきたい」とあいさつした。新入社員は3月上旬に都内で研修を受けた後、全国のユニクロやジーユーなどの店舗に配属されるという。
ファストリは日本以外では通年採用を実施しており、18年4月~19年3月までに世界で約1000人を採用する予定だ。国内で採用した人数は昨年より約200人減らしており、積極出店を続ける海外事業に人材面を手厚く投資している。
会場となった有明本部(東京・江東)は昨春から本格的に始め、生産から物流、開発、働き方を含めた社内の仕組みを作りかえる「有明プロジェクト」を担う中心地としている。